みずほ証券がシステム障害
2018.07.05
先週のみずほ証券のシステム不具合について、3.11東日本大震災から3日後の3月14日に、みずほ銀行が大規模なシステム障害を起こした事を思い出した人もいただろう。
当時公式には、フジテレビの口座に義援金・支援金が集中し過ぎたのが原因と発表された。

だが一部で、預金封鎖の実験(実際に預金封鎖をした場合、どのくらいの騒ぎになるのかという実験)だったという説が流布された。というか、自分も含め、多くの人が疑った。真偽のほどは定かでないが、国(財務省、日銀)としては”本番”の前に実験しておきたい気持ちはわかる気がする。

同じみずほグループのため、思わず連想してしまったが、今回はどうだったんだろう。単なるシステム不具合ならばいいが?

先週のみずほ証券のシステム不具合について、3.11東日本大震災から3日後の3月14日に、みずほ銀行が大規模なシステム障害を起こした事を思い出した人もいただろう。
当時公式には、フジテレビの口座に義援金・支援金が集中し過ぎたのが原因と発表された。

だが一部で、預金封鎖の実験(実際に預金封鎖をした場合、どのくらいの騒ぎになるのかという実験)だったという説が流布された。というか、自分も含め、多くの人が疑った。真偽のほどは定かでないが、国(財務省、日銀)としては”本番”の前に実験しておきたい気持ちはわかる気がする。

同じみずほグループのため、思わず連想してしまったが、今回はどうだったんだろう。単なるシステム不具合ならばいいが?

老後のための政治・経済問題
マルプーの飼い主のおっさんの最大の趣味は自動車ですが、自動車の書き込みは正直、なんの熟思もなくただスラスラと書いて、適当な画像を貼り付けているだけです。好きなジャンルの書き込みなので、多少のストレス発散と暇つぶしにはなっても、頭は使わないのでボケ防止にはほとんど役立ちそうにありません!
そこで.これも今のところ実益にはなっていないので趣味といえば趣味の!経済、政治情勢の分析や、歴史分野についての独断と偏見に満ちた考察の方は、宿題として?1冊の本を題材にした“読書感想文”を、1回/月ぐらい目標で書き込む予定ですが、こちらはかなりボリュームが膨らみ、頭も使わざるを得ないので、ボケ防止には役立ちそうです。
今、課題?として取り組んでいるある政治情勢分析の本は、その感想文をまとめるのに、同じ著者の過去の本や、類似のテーマの本を相当量読み、解析せねばならないため、書き込みが遅れそうです。
ただ自分のような、年金生活者にとっての政治、経済情勢分析は、つまるところ自らの老後の経済問題に直結します。

某ホリエモン氏はかつて、東洋経済の対談で「団塊の世代は自分が死ぬまで国債バブルはもつと思っているんだろうけど、みんな長生きするからそれは錯覚だ」といったそうです。さらに団塊の世代より10歳若い自分たちの世代にとって、もう避けて通れる話ではないでしょう。そこで、本格的な読書感想文以外にも、こちらの分野でも超軽めな話題提供も行っていきたいと思います。
それでは以下、その第1弾から。
2018.06.24
浅井 隆著「2020年世界大恐慌―資産家は恐慌時に生まれる」
ニューモデルマガジンXを買いに本屋に行ったとき、ついでに立ち読みする。浅井さんの本は何冊か買い、読んでいるが、今回も新鮮味がなく、立ち読みで済ませた。新しい点?は、金庫を買う時は1トン以上の重さで、基礎から打ちつけておかないとダメとのことだった。確かに中途半端な金庫だと、ドロボーに大事なモノをもっていってくださいと言わんばかりだろうが、マンション住まいだと無理な対策だ。最後には、自身の主催する金融倶楽部に誘導が入る。これもいつものパターン。この誘導にだまされる人がいなければいいが。

この、国家財政破綻を煽る本のパターンは大きく3つあると思う。
①は浅井さんの本のパターンだ。仮に国家財政が破綻すれば、そのツケ払いのターゲットは資産家層だ。もう日本の一般庶民は、これ以上搾取されると生活が成り立たないところまで、貧乏になっている。
しかし日本に限らないが大/中資産家にはプライベートバンカーというか個人的なファイナンシャル・アドヴァイザーがおり、既に対策済みだ。その資産を海外に逃がしている人も多数いる。
そのため国のターゲットは、マイナンバー制度導入で資産をガラス張りに晒されている、無力な子羊のような、小資産家層に向けられる。

バブル崩壊を経験し、ヘタに金融機関からの誘いにのれば、地獄に落ちることを過去の苦い経験から知っているこの層は、自から本でも買って対策せねばならない。この人達のための情報収集、研究、対策本だが、最終的には自らの投資会社に誘導するパターンがあり、浅井さんの本はこのジャンルだが、気をつけなければいけないのは、肝心のその投資会社の過去の評判が悪い、悪質なものも一部含まれている点だ。
②は上記①と途中まで同じだが、情報は提示するが、対策は他に頼ることなく自ら実行しろ、というものだ。ただ①②とも、ターゲットはあくまで小資産家向けの本で、自分のようなただのサラリーマンの老後生活者には、ハードルが高すぎる対策例も多いが、個人視点なので参考になる。
③は最近本屋に行くと平積みされている、「財政破綻後 危機のシナリオ分析」に代表されるような財務省系の、破綻すれば大変なことになるので当面はさらなる増税と福祉カットを我慢せい+いずれ財政破綻が来るので一般国民に事前の啓蒙?というか既成事実化というか、精神的な地ならしを行うパターンだ。個人の視点での対策についてはほとんど述べないのが特徴で、当たり前だが事前の対策は無意味だから無駄な抵抗はやめろという誘導と現時点での抜け道は教えない。国家財政の破綻のツケは個人で払わせて国は何とか生き延びるという、国視点のパターンだ。
なお財政破綻に至る理由、時期を含む今後のシナリオは作者の意図や好み?もあり、異なってくる。
またもちろん、これらと正反対な、ジャブジャブお金を使っても破綻なんかしない。現にそんな予兆すらサラサラないではないかという意見もある。ただ皮膚感覚としても、国の借金のツケはいずれ国民一人一人にまわってくると、個人的には思っている。
本屋では、自分と同じぐらいの年配者がやはり同じように浅井さんの本を立ち読みしていたが、最後にレジに持って行った。みんな、口には出さないが不安なのだろう。
そこで.これも今のところ実益にはなっていないので趣味といえば趣味の!経済、政治情勢の分析や、歴史分野についての独断と偏見に満ちた考察の方は、宿題として?1冊の本を題材にした“読書感想文”を、1回/月ぐらい目標で書き込む予定ですが、こちらはかなりボリュームが膨らみ、頭も使わざるを得ないので、ボケ防止には役立ちそうです。
今、課題?として取り組んでいるある政治情勢分析の本は、その感想文をまとめるのに、同じ著者の過去の本や、類似のテーマの本を相当量読み、解析せねばならないため、書き込みが遅れそうです。
ただ自分のような、年金生活者にとっての政治、経済情勢分析は、つまるところ自らの老後の経済問題に直結します。

某ホリエモン氏はかつて、東洋経済の対談で「団塊の世代は自分が死ぬまで国債バブルはもつと思っているんだろうけど、みんな長生きするからそれは錯覚だ」といったそうです。さらに団塊の世代より10歳若い自分たちの世代にとって、もう避けて通れる話ではないでしょう。そこで、本格的な読書感想文以外にも、こちらの分野でも超軽めな話題提供も行っていきたいと思います。
それでは以下、その第1弾から。
2018.06.24
浅井 隆著「2020年世界大恐慌―資産家は恐慌時に生まれる」
ニューモデルマガジンXを買いに本屋に行ったとき、ついでに立ち読みする。浅井さんの本は何冊か買い、読んでいるが、今回も新鮮味がなく、立ち読みで済ませた。新しい点?は、金庫を買う時は1トン以上の重さで、基礎から打ちつけておかないとダメとのことだった。確かに中途半端な金庫だと、ドロボーに大事なモノをもっていってくださいと言わんばかりだろうが、マンション住まいだと無理な対策だ。最後には、自身の主催する金融倶楽部に誘導が入る。これもいつものパターン。この誘導にだまされる人がいなければいいが。

この、国家財政破綻を煽る本のパターンは大きく3つあると思う。
①は浅井さんの本のパターンだ。仮に国家財政が破綻すれば、そのツケ払いのターゲットは資産家層だ。もう日本の一般庶民は、これ以上搾取されると生活が成り立たないところまで、貧乏になっている。
しかし日本に限らないが大/中資産家にはプライベートバンカーというか個人的なファイナンシャル・アドヴァイザーがおり、既に対策済みだ。その資産を海外に逃がしている人も多数いる。
そのため国のターゲットは、マイナンバー制度導入で資産をガラス張りに晒されている、無力な子羊のような、小資産家層に向けられる。

バブル崩壊を経験し、ヘタに金融機関からの誘いにのれば、地獄に落ちることを過去の苦い経験から知っているこの層は、自から本でも買って対策せねばならない。この人達のための情報収集、研究、対策本だが、最終的には自らの投資会社に誘導するパターンがあり、浅井さんの本はこのジャンルだが、気をつけなければいけないのは、肝心のその投資会社の過去の評判が悪い、悪質なものも一部含まれている点だ。
②は上記①と途中まで同じだが、情報は提示するが、対策は他に頼ることなく自ら実行しろ、というものだ。ただ①②とも、ターゲットはあくまで小資産家向けの本で、自分のようなただのサラリーマンの老後生活者には、ハードルが高すぎる対策例も多いが、個人視点なので参考になる。
③は最近本屋に行くと平積みされている、「財政破綻後 危機のシナリオ分析」に代表されるような財務省系の、破綻すれば大変なことになるので当面はさらなる増税と福祉カットを我慢せい+いずれ財政破綻が来るので一般国民に事前の啓蒙?というか既成事実化というか、精神的な地ならしを行うパターンだ。個人の視点での対策についてはほとんど述べないのが特徴で、当たり前だが事前の対策は無意味だから無駄な抵抗はやめろという誘導と現時点での抜け道は教えない。国家財政の破綻のツケは個人で払わせて国は何とか生き延びるという、国視点のパターンだ。
なお財政破綻に至る理由、時期を含む今後のシナリオは作者の意図や好み?もあり、異なってくる。
またもちろん、これらと正反対な、ジャブジャブお金を使っても破綻なんかしない。現にそんな予兆すらサラサラないではないかという意見もある。ただ皮膚感覚としても、国の借金のツケはいずれ国民一人一人にまわってくると、個人的には思っている。
本屋では、自分と同じぐらいの年配者がやはり同じように浅井さんの本を立ち読みしていたが、最後にレジに持って行った。みんな、口には出さないが不安なのだろう。
自動車の雑感その6 ル・マン24時間
2018.07.03
祝!トヨタ念願のル・マン24時間制覇
オートスポーツ

いずれ特集号が出るだろうからそれまで待っていたが、とうとう我慢できずに通常のオートスポーツ誌を買ってしまった。今までの苦労を思えば、心から祝福したい。

ただ自分は多少アマノジャクで、トヨタという会社は組織的にレースに合わない事と、レースの結果と会社の業績がリンクしないことをトヨタは半ば証明してきた点もあり、ちょっと複雑だ。でもLMP1でメーカーワークスがいない中、別の意味でのプレッシャーはあったと思うのでともかく立派だった。
トヨタとル・マン24時間で、直近で思い出すことは、昨年(2017年)のオートスポーツのル・マン24時間レース特集号(別冊号)で、たぶんトヨタが初制覇するだろうと見越して出版したものだと思うが、その記事の中で、2000年から6連覇を達成したアウディのトップエンジニアが、レース直前に残したコメントで「総合優勝予想はLMP2クラスで、LMP1-Hは全車トラブルを抱える」というもので、ほとんど当たっていた点だ。さすがだ、
それに比べて昨年のトヨタチームは予選で驚異的なファステストラップをたたき出し、浮足立っていたようで、昨年の反省も、今年は生かされたものと思われる。
祝!トヨタ念願のル・マン24時間制覇
オートスポーツ

いずれ特集号が出るだろうからそれまで待っていたが、とうとう我慢できずに通常のオートスポーツ誌を買ってしまった。今までの苦労を思えば、心から祝福したい。

ただ自分は多少アマノジャクで、トヨタという会社は組織的にレースに合わない事と、レースの結果と会社の業績がリンクしないことをトヨタは半ば証明してきた点もあり、ちょっと複雑だ。でもLMP1でメーカーワークスがいない中、別の意味でのプレッシャーはあったと思うのでともかく立派だった。
トヨタとル・マン24時間で、直近で思い出すことは、昨年(2017年)のオートスポーツのル・マン24時間レース特集号(別冊号)で、たぶんトヨタが初制覇するだろうと見越して出版したものだと思うが、その記事の中で、2000年から6連覇を達成したアウディのトップエンジニアが、レース直前に残したコメントで「総合優勝予想はLMP2クラスで、LMP1-Hは全車トラブルを抱える」というもので、ほとんど当たっていた点だ。さすがだ、
それに比べて昨年のトヨタチームは予選で驚異的なファステストラップをたたき出し、浮足立っていたようで、昨年の反省も、今年は生かされたものと思われる。
自動車の雑感その5(新型クラウンその2)
2018.07.01
新型クラウンその2
モーターファン別冊(第571弾) 新型クラウンのすべて
クラウンの、ニューモデル速報を買う。一番期待していたのは、ロードインプレッションで、一般道を走りこんだと思いきや、サイクルスポーツセンター内で走っただけのようで期待外れであった。

クルマはやはり、一般道を1000km以上走らないと、バイヤーズガイドにならないと思う。競合他紙との兼ね合いもあるのだろうが、発売時期を遅らせてでも、一般道でも走らせてほしかった。それと評者が山本シンヤ氏で、この人はすでに何かのメディアで3.5L版についても高評価していて、本誌でも同じくそうだったが、サイクルスポーツセンターでの限られた範囲のテストでは断じられないと、評価を保留状態にしていたテスターもいる(たとえば清水和夫氏;カートップなど)ので、まだ評価は定まらない。
クラウンは長年乗り継いできたオーナーも多く、よもやレクサスLSのような熟成不足なことはないと思うが。
それといつもの、巻末のカタログコピーのスペック表の字が小さすぎて、年寄りにはつらい。まあ今度のクラウンは(前からずうっとそうだったが)購買層の大幅な若返りを目指しているそうで、やむを得ないか。
ちなみに昔はどうだったかと、ゼロクラウンのニューモデル速報(第338弾)を探し出し見てみたが、普通の大きさだった。余談だが名物記事の、使い勝手実車チェックのアシスタントは吉田由美さんだったが、若くて今より一段と美人でした(今でもそうですが、なにせ15年前なので。ちなみにネットによると、1967年生まれだそうです。)。
新型クラウンその2
モーターファン別冊(第571弾) 新型クラウンのすべて
クラウンの、ニューモデル速報を買う。一番期待していたのは、ロードインプレッションで、一般道を走りこんだと思いきや、サイクルスポーツセンター内で走っただけのようで期待外れであった。

クルマはやはり、一般道を1000km以上走らないと、バイヤーズガイドにならないと思う。競合他紙との兼ね合いもあるのだろうが、発売時期を遅らせてでも、一般道でも走らせてほしかった。それと評者が山本シンヤ氏で、この人はすでに何かのメディアで3.5L版についても高評価していて、本誌でも同じくそうだったが、サイクルスポーツセンターでの限られた範囲のテストでは断じられないと、評価を保留状態にしていたテスターもいる(たとえば清水和夫氏;カートップなど)ので、まだ評価は定まらない。
クラウンは長年乗り継いできたオーナーも多く、よもやレクサスLSのような熟成不足なことはないと思うが。
それといつもの、巻末のカタログコピーのスペック表の字が小さすぎて、年寄りにはつらい。まあ今度のクラウンは(前からずうっとそうだったが)購買層の大幅な若返りを目指しているそうで、やむを得ないか。
ちなみに昔はどうだったかと、ゼロクラウンのニューモデル速報(第338弾)を探し出し見てみたが、普通の大きさだった。余談だが名物記事の、使い勝手実車チェックのアシスタントは吉田由美さんだったが、若くて今より一段と美人でした(今でもそうですが、なにせ15年前なので。ちなみにネットによると、1967年生まれだそうです。)。
自動車の雑感その4”センチュリースタイル”
”センチュリースタイル”について
飯田橋のハローワークに失業保険の手続きをしに行く途中で、正式発表前の新型トヨタセンチュリーに遭遇。写真ではすでに公開されていたが、実車はメチャかっこよかった!

色はあとで調べると、“シリーンブルーマイカ”という薄いブルーで、前後に何人か乗っていた。トヨタ東京ビルの近くだったので、社内の試乗会だった?ジャーナリストという感じではなかった。
個人的な趣味では、今の日本車の外観デザインで、新型トヨタセンチュリーが一番かっこいいと思う。ロードスターも相当いいが、日本独自性という点でも一番だと思う。
センチュリーの初代が登場したのは1967年で、現在でようやく3代目だ(途中ビックマイナーチェンジもあったが)。ただすでに50年以上の歴史がある。そしてその初代のデザインが出色な出来であった。

そのため、2代目、3代目はその優れたモチーフを踏襲している。確かV12エンジンが特徴の2代目が出た時の雑誌“NAVI”の名物企画のナビトークで、徳大寺有恒さんが、初代のデザインが良かったので長いスパンの末に出た(実に30年後だった)2代目がそっくりさんでもそんなに古びていないと語っていた。確かにその通りだと思った。でも後述するが、いくら良いデザインでも、あまりにもそっくりさん過ぎると個人的には感じていた。

その点、3代目は、初代のエッセンスは踏襲しつつも、現代の高級車としてモダナイズされており、50年の伝統に裏打ちされた、素晴らしいデザインだと思う。
デザインは見事に継承している。ただ多少、その後のロールスロイスの影響はあったかな?

その(個人的な意見だが)偉大な初代センチュリーは、クラウンの主査として有名な、中村健也氏が主査として開発を主導した。
中村健也氏は、スキンヘッドの迫力ある面構えの持ち主で、元々は生技畑の技術者だったが、豊田英二氏に大抜擢されて、持ち前の強力なリーダーシップでクラウンの開発を主導し、日本の自動車に燦然と輝く偉人となった。

ただ“大主査”と呼ばれるようになって次第に、社内的に浮いてきたらしく、組織的に遠ざけられていき、晩年?は台数的にはトヨタ的には大勢に影響のないセンチュリーの担当になっていったようだ。会社社会ではよくある話だ。確かガスタービンエンジンの研究もしていて、モーターショーにセンチュリーに乗せて出していた。
初代のセンチュリーは、そんな中村氏の時代を超えた趣味性が発揮された、日本車の傑作デザインだったと思う。たぶん中村さんは、最初のクラウンを任された頃にはそんな趣味性はなかった人だったろう。初代クラウンの外観デザインは、観音開きが特徴だったが、国内向けの小型車サイズにしたアメ車で、当時の日本人の自動車に対する願望をそのまま具現化したようなものだった。

たた元々優れた素養があったのだろう、自動車開発の責任ある立場になり情報もどんどん入ってきて、最後には日本人としての独自の自動車趣味が熟成されていったのだと思う。
その初代センチュリーが出た当時、自分はまだ小学生だったが、その外観に違和感を感じたことを覚えている。(なにせその前はクラウンエイトだった。)それだけオリジナリティーが高かったからだろう。当時のアメ車より小さいけれど凝縮感があり、同時に風格もあり、日本的な清楚さと伝統すらも感じられて、一般の西洋基準のデザインに比べて異質なものに感じられた。
これも余談だが、当時トヨタのディーラーに行って、センチュリーのカタログをもらった(というか、置いてあったものを勝手に頂戴した)ことを思い出した。
確かダッシュボードのデザインもかなり特殊だった。でも全体的に上品だった。
さらに話がどんどんそれるが、中村氏とほぼ同時代に、ライバルの日産の川又克二社長も、元は興銀出身の銀行家のはずなのに次第に自動車デザインに目覚め、ある種の審美眼を持つようになったとされている(確か自動車史に詳しい桂木洋二氏が、何かの本で指摘していた)。410ブルーバードとセドリックで、ピニンファリーナを起用したがそのちょっとエレガントなスタイルは、当時の日本の一般大衆には理解されずに受け入れられず、トヨタの逆襲を浴びるきっかけとなってしまった。

しかしその次の世代の510ブルーバードやフェアレディZでは、クリーンなデザイン+先進のメカや性能、品質で、北米をはじめ先進国で通用する優れたデザインの乗用車を、日本で初めて生み出すに至った。
_0011.jpg)
日本の自動車産業を取り巻く世界が、急激な成長を遂げた時代で、当時最前線で激しく戦いつつ、切磋琢磨していた人達の才能は豊かで、時代とともにその成長もまた、大きかったのだろう。
話を2代目センチュリーに戻すが、その外観デザインは、1982年の改悪(外観が。ただ初代はメカ的には凝りすぎで、修正が必要だったようだ)
マイナーチェンジ版よりも、先祖帰りして初代に近い雰囲気になった点は良かったが、一方で当時、いくらなんでももう少し進化させたらと、思った人も多かったと思う(自分もそうだった)。
確か当時トヨタからは、旧型と新型でデザインがほとんど変えなかった理由として、皇室関係車で隊列走行しているとき、違和感が少ないから良いのだ、
というようなニュアンスのコメントがあったと記憶している。ただその後(2006年)、日産プリンスロイヤルに代わる、トヨタ待望の御料車である、センチュリーロイヤルが、結局今の3代目センチュリーに近いデザインで登場したので、2代目のデザインの段階で、今回の3代目に近い線まで進化?させてもよかったのではなかろうかと、思っていた。

最後に、今後のセンチュリーの方向性についての個人的な期待というか、独断と偏見に満ちた勝手な妄想を述べたい。
3代目で一つ残念だったのは、旧型のレクサスLSのプラットフォームを使いまわししたことだ。
確かに今のように月産50台の、国内市場専用高級車として想定するなら、金はかけられないのは致し方ないだろう。
ただ新型のレクサスLSを、割り切って思いっきりスポーティー路線に振った結果、逆に生粋のフォーマル路線の量販高級車がトヨタのラインナップから(というか日本から)なくなってしまった。冷徹な市場調査の結果、フォーマルな高級車分野では、世界市場でジャーマン3にかなわないという結論が出た結果なのだろう。
だが、たとえば先日の米朝首脳会談の映像を見ても、アジアの首脳がメルセデスベンツ(以下MB)に乗っているのは寂しい限りだった。やはり(誰であれ)世界の首脳や各国の政府に愛用されてこその高級車であろう。

しかしもし仮に、その市場をターゲットにトヨタ単独で新たなセンチュリーを開発しても、その国の国家元首や政府高官達が、どの国のどのクルマを採用するのか、MBはじめジャーマン3のように、ブランドが確立されていない中での採用は、今の日本の国際的な影響力の無さを考えれば、難しい話だろう。
そこでここからは妄想なのだが、この“センチュリースタイル”と勝手に呼ばせていただくが、西洋的な価値観を追わずに、既存のどのクルマにもあまり似ていない、トヨタが長年築いてきた高級車らしいフォーマルかつ美しく上品な、優れた外観のこの遺伝子を、セールスに活用する提案だ。
たとえば中国政府をバックに持ち、トヨタとも提携関係にあり、クラウンを現地生産している中国の第一汽車(以下一汽)と共同開発品に位置付けたらどうだろう。
『一汽トヨタ(レクサス) センチュリー』として、MBのSクラス級というか、早い話が新型レクサスLSのプラットフォームを用いて外観は、その“センチュリースタイル”を踏襲する。元々LSだけではフォーマルな高級車の市場が取れないので、悪くない話ではないか。プラットフォームの有効活用にもなるし。市場は分け合えるであろう。
そして元首クラス向けには、ストレッチバージョンとして『一汽 紅旗』と『トヨタ センチュリーロイヤル』を用意して、相手に合わせてそれぞれ供給すればよいだろう。

西洋的な価値観と一線を画す“センチュリースタイル”は、日本のトヨタの先人たち(中村健也氏や、豊田英二氏、喜一郎氏等々)が試行錯誤しつつ、悪戦苦闘して築きあげた、日本の誇るべき自動車“文化”の一つの形なんだろうと思う。
いくらTier1やAVL、FEVなどのエンジニアリング会社に技術は丸投げできても、自動車“文化”までは丸投げできない。
オリジナルな文化を築く為には自らの努力とそれなりの時間が必要で、日本が中国、インド、ロシアなど、自動車文化後進国に対して優位に立てる、実は重要なポイントの一つなんだと思う。
そして、トヨタが(今のところ)得意とする東南アジアや北米以外の、今後勃興するユーラシア経済圏や、中東、アフリカ、南米、さらには南北朝鮮?向けのフォーマルなのところ市場を、上海協力機構、一帯一路、AIIB等を通じて、すでに大きな影響力を及ぼしている今の中国の力をバックにつけて、実質ジャーマン3が独占するフォーマルな高級車市場を攻略していくのだ。
今のところ、ユーラシア経済圏のVIP達は、MBはじめジャーマン3の高級車をご愛用だが、よそものでなく、いずれ自分たちのクルマを欲しがる次期が来るだろう。その市場を、トヨタは中国(一汽)とともに先手を打つのだ。ロシアのジル(もうなくなった?不明)とも連携すれば、さらに強力だろう。
ユーラシア大陸のシルクロードハイウェイを、より空力性能を考慮した新らしい“センチュリースタイル”のビジネスエキスプレスが駆ける!そんなイメージだ。(なので性能的に、新しいLSのプラットフォームが必要になる。)

このような話をするとすぐ、いずれは中国に技術まで乗っ取られてしまうのではないか等々、反論が起きる、新型LSのプラットフォームならばあらかじめPHEV(さらにはFCVまで)まで想定しているだろうから、この先10年ぐらいは持つのではあるまいか。
10年後の心配を、今からしても始まらない。世界の自動車市場はこれからますます、政治抜きには考えられない。今の日本国の国際政治力は全くあてにできないので、自らを守るため、トヨタ自身で動くしかないだろう。
さらに関連した話を続けると、これからの自動車産業にとって、何よりも、ブランド力の確保が重要になってくる。
先週フルモデルチェンジしたカローラ、クラウンは、ドイツ勢の性能に追いつき追い越せと、性能向上に躍起で、ようやく新型で、どうやら並ぶところまできたようだ。
自動運転まで見据えると、動的な性能UPは必須(指令通りに動くことが重要となる)との事情もあったのだろうが、ブランド力構築という点では、性能を誇るだけでは時間(と金)がかかる。
それに来年ゴルフ8がでれば、7の技術はいずれ、提携先の中国ブランド品に移管されていく。その時、新型カローラは価格に見合う、十分優位な差が提示できているだろうか。キツイことを言えば、この路線一本やりでは、将来先細りではないだろうか
ただトヨタには長年気づき上げてきた西洋のイメージにとらわれない、オリジナルな“センチュリースタイル”がある。
ここでさらにさらに妄想を続ければ、クラウンの輸出バージョンも、この『一汽トヨタ センチュリー』の下位の(サイズはレクサスGS程度か)、フォーマルバージョンとして、“センチュリースタイル”の外観にしたらどうだろう。
西欧以外の各国の官僚やカンパニーカー向けに『一汽トヨタ クラウン』として、同様な流れで海外展開すべきだと思う。
いくら仮に性能面で、一時的にキャッチアップできたとしても、今の和洋折衷のようなクラウンの外観デザインでは、ジャーマン3の提示する価値観に、海外市場では対抗できない。
ここは土俵をずらすべき。今からならまだ、ぎりぎり間に合うのではないだろうか。期待したい。
飯田橋のハローワークに失業保険の手続きをしに行く途中で、正式発表前の新型トヨタセンチュリーに遭遇。写真ではすでに公開されていたが、実車はメチャかっこよかった!

色はあとで調べると、“シリーンブルーマイカ”という薄いブルーで、前後に何人か乗っていた。トヨタ東京ビルの近くだったので、社内の試乗会だった?ジャーナリストという感じではなかった。
個人的な趣味では、今の日本車の外観デザインで、新型トヨタセンチュリーが一番かっこいいと思う。ロードスターも相当いいが、日本独自性という点でも一番だと思う。
センチュリーの初代が登場したのは1967年で、現在でようやく3代目だ(途中ビックマイナーチェンジもあったが)。ただすでに50年以上の歴史がある。そしてその初代のデザインが出色な出来であった。

そのため、2代目、3代目はその優れたモチーフを踏襲している。確かV12エンジンが特徴の2代目が出た時の雑誌“NAVI”の名物企画のナビトークで、徳大寺有恒さんが、初代のデザインが良かったので長いスパンの末に出た(実に30年後だった)2代目がそっくりさんでもそんなに古びていないと語っていた。確かにその通りだと思った。でも後述するが、いくら良いデザインでも、あまりにもそっくりさん過ぎると個人的には感じていた。

その点、3代目は、初代のエッセンスは踏襲しつつも、現代の高級車としてモダナイズされており、50年の伝統に裏打ちされた、素晴らしいデザインだと思う。
デザインは見事に継承している。ただ多少、その後のロールスロイスの影響はあったかな?

その(個人的な意見だが)偉大な初代センチュリーは、クラウンの主査として有名な、中村健也氏が主査として開発を主導した。
中村健也氏は、スキンヘッドの迫力ある面構えの持ち主で、元々は生技畑の技術者だったが、豊田英二氏に大抜擢されて、持ち前の強力なリーダーシップでクラウンの開発を主導し、日本の自動車に燦然と輝く偉人となった。

ただ“大主査”と呼ばれるようになって次第に、社内的に浮いてきたらしく、組織的に遠ざけられていき、晩年?は台数的にはトヨタ的には大勢に影響のないセンチュリーの担当になっていったようだ。会社社会ではよくある話だ。確かガスタービンエンジンの研究もしていて、モーターショーにセンチュリーに乗せて出していた。
初代のセンチュリーは、そんな中村氏の時代を超えた趣味性が発揮された、日本車の傑作デザインだったと思う。たぶん中村さんは、最初のクラウンを任された頃にはそんな趣味性はなかった人だったろう。初代クラウンの外観デザインは、観音開きが特徴だったが、国内向けの小型車サイズにしたアメ車で、当時の日本人の自動車に対する願望をそのまま具現化したようなものだった。

たた元々優れた素養があったのだろう、自動車開発の責任ある立場になり情報もどんどん入ってきて、最後には日本人としての独自の自動車趣味が熟成されていったのだと思う。
その初代センチュリーが出た当時、自分はまだ小学生だったが、その外観に違和感を感じたことを覚えている。(なにせその前はクラウンエイトだった。)それだけオリジナリティーが高かったからだろう。当時のアメ車より小さいけれど凝縮感があり、同時に風格もあり、日本的な清楚さと伝統すらも感じられて、一般の西洋基準のデザインに比べて異質なものに感じられた。
これも余談だが、当時トヨタのディーラーに行って、センチュリーのカタログをもらった(というか、置いてあったものを勝手に頂戴した)ことを思い出した。
確かダッシュボードのデザインもかなり特殊だった。でも全体的に上品だった。
さらに話がどんどんそれるが、中村氏とほぼ同時代に、ライバルの日産の川又克二社長も、元は興銀出身の銀行家のはずなのに次第に自動車デザインに目覚め、ある種の審美眼を持つようになったとされている(確か自動車史に詳しい桂木洋二氏が、何かの本で指摘していた)。410ブルーバードとセドリックで、ピニンファリーナを起用したがそのちょっとエレガントなスタイルは、当時の日本の一般大衆には理解されずに受け入れられず、トヨタの逆襲を浴びるきっかけとなってしまった。

しかしその次の世代の510ブルーバードやフェアレディZでは、クリーンなデザイン+先進のメカや性能、品質で、北米をはじめ先進国で通用する優れたデザインの乗用車を、日本で初めて生み出すに至った。
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日本の自動車産業を取り巻く世界が、急激な成長を遂げた時代で、当時最前線で激しく戦いつつ、切磋琢磨していた人達の才能は豊かで、時代とともにその成長もまた、大きかったのだろう。
話を2代目センチュリーに戻すが、その外観デザインは、1982年の改悪(外観が。ただ初代はメカ的には凝りすぎで、修正が必要だったようだ)
マイナーチェンジ版よりも、先祖帰りして初代に近い雰囲気になった点は良かったが、一方で当時、いくらなんでももう少し進化させたらと、思った人も多かったと思う(自分もそうだった)。
確か当時トヨタからは、旧型と新型でデザインがほとんど変えなかった理由として、皇室関係車で隊列走行しているとき、違和感が少ないから良いのだ、
というようなニュアンスのコメントがあったと記憶している。ただその後(2006年)、日産プリンスロイヤルに代わる、トヨタ待望の御料車である、センチュリーロイヤルが、結局今の3代目センチュリーに近いデザインで登場したので、2代目のデザインの段階で、今回の3代目に近い線まで進化?させてもよかったのではなかろうかと、思っていた。

最後に、今後のセンチュリーの方向性についての個人的な期待というか、独断と偏見に満ちた勝手な妄想を述べたい。
3代目で一つ残念だったのは、旧型のレクサスLSのプラットフォームを使いまわししたことだ。
確かに今のように月産50台の、国内市場専用高級車として想定するなら、金はかけられないのは致し方ないだろう。
ただ新型のレクサスLSを、割り切って思いっきりスポーティー路線に振った結果、逆に生粋のフォーマル路線の量販高級車がトヨタのラインナップから(というか日本から)なくなってしまった。冷徹な市場調査の結果、フォーマルな高級車分野では、世界市場でジャーマン3にかなわないという結論が出た結果なのだろう。
だが、たとえば先日の米朝首脳会談の映像を見ても、アジアの首脳がメルセデスベンツ(以下MB)に乗っているのは寂しい限りだった。やはり(誰であれ)世界の首脳や各国の政府に愛用されてこその高級車であろう。

しかしもし仮に、その市場をターゲットにトヨタ単独で新たなセンチュリーを開発しても、その国の国家元首や政府高官達が、どの国のどのクルマを採用するのか、MBはじめジャーマン3のように、ブランドが確立されていない中での採用は、今の日本の国際的な影響力の無さを考えれば、難しい話だろう。
そこでここからは妄想なのだが、この“センチュリースタイル”と勝手に呼ばせていただくが、西洋的な価値観を追わずに、既存のどのクルマにもあまり似ていない、トヨタが長年築いてきた高級車らしいフォーマルかつ美しく上品な、優れた外観のこの遺伝子を、セールスに活用する提案だ。
たとえば中国政府をバックに持ち、トヨタとも提携関係にあり、クラウンを現地生産している中国の第一汽車(以下一汽)と共同開発品に位置付けたらどうだろう。
『一汽トヨタ(レクサス) センチュリー』として、MBのSクラス級というか、早い話が新型レクサスLSのプラットフォームを用いて外観は、その“センチュリースタイル”を踏襲する。元々LSだけではフォーマルな高級車の市場が取れないので、悪くない話ではないか。プラットフォームの有効活用にもなるし。市場は分け合えるであろう。
そして元首クラス向けには、ストレッチバージョンとして『一汽 紅旗』と『トヨタ センチュリーロイヤル』を用意して、相手に合わせてそれぞれ供給すればよいだろう。

西洋的な価値観と一線を画す“センチュリースタイル”は、日本のトヨタの先人たち(中村健也氏や、豊田英二氏、喜一郎氏等々)が試行錯誤しつつ、悪戦苦闘して築きあげた、日本の誇るべき自動車“文化”の一つの形なんだろうと思う。
いくらTier1やAVL、FEVなどのエンジニアリング会社に技術は丸投げできても、自動車“文化”までは丸投げできない。
オリジナルな文化を築く為には自らの努力とそれなりの時間が必要で、日本が中国、インド、ロシアなど、自動車文化後進国に対して優位に立てる、実は重要なポイントの一つなんだと思う。
そして、トヨタが(今のところ)得意とする東南アジアや北米以外の、今後勃興するユーラシア経済圏や、中東、アフリカ、南米、さらには南北朝鮮?向けのフォーマルなのところ市場を、上海協力機構、一帯一路、AIIB等を通じて、すでに大きな影響力を及ぼしている今の中国の力をバックにつけて、実質ジャーマン3が独占するフォーマルな高級車市場を攻略していくのだ。
今のところ、ユーラシア経済圏のVIP達は、MBはじめジャーマン3の高級車をご愛用だが、よそものでなく、いずれ自分たちのクルマを欲しがる次期が来るだろう。その市場を、トヨタは中国(一汽)とともに先手を打つのだ。ロシアのジル(もうなくなった?不明)とも連携すれば、さらに強力だろう。
ユーラシア大陸のシルクロードハイウェイを、より空力性能を考慮した新らしい“センチュリースタイル”のビジネスエキスプレスが駆ける!そんなイメージだ。(なので性能的に、新しいLSのプラットフォームが必要になる。)

このような話をするとすぐ、いずれは中国に技術まで乗っ取られてしまうのではないか等々、反論が起きる、新型LSのプラットフォームならばあらかじめPHEV(さらにはFCVまで)まで想定しているだろうから、この先10年ぐらいは持つのではあるまいか。
10年後の心配を、今からしても始まらない。世界の自動車市場はこれからますます、政治抜きには考えられない。今の日本国の国際政治力は全くあてにできないので、自らを守るため、トヨタ自身で動くしかないだろう。
さらに関連した話を続けると、これからの自動車産業にとって、何よりも、ブランド力の確保が重要になってくる。
先週フルモデルチェンジしたカローラ、クラウンは、ドイツ勢の性能に追いつき追い越せと、性能向上に躍起で、ようやく新型で、どうやら並ぶところまできたようだ。
自動運転まで見据えると、動的な性能UPは必須(指令通りに動くことが重要となる)との事情もあったのだろうが、ブランド力構築という点では、性能を誇るだけでは時間(と金)がかかる。
それに来年ゴルフ8がでれば、7の技術はいずれ、提携先の中国ブランド品に移管されていく。その時、新型カローラは価格に見合う、十分優位な差が提示できているだろうか。キツイことを言えば、この路線一本やりでは、将来先細りではないだろうか
ただトヨタには長年気づき上げてきた西洋のイメージにとらわれない、オリジナルな“センチュリースタイル”がある。
ここでさらにさらに妄想を続ければ、クラウンの輸出バージョンも、この『一汽トヨタ センチュリー』の下位の(サイズはレクサスGS程度か)、フォーマルバージョンとして、“センチュリースタイル”の外観にしたらどうだろう。
西欧以外の各国の官僚やカンパニーカー向けに『一汽トヨタ クラウン』として、同様な流れで海外展開すべきだと思う。
いくら仮に性能面で、一時的にキャッチアップできたとしても、今の和洋折衷のようなクラウンの外観デザインでは、ジャーマン3の提示する価値観に、海外市場では対抗できない。
ここは土俵をずらすべき。今からならまだ、ぎりぎり間に合うのではないだろうか。期待したい。
自動車についての雑感その3(SKYACTIV)
2018.06.27
(ベストカー)
ベストカーで、「クルマ界の大絶賛と失望」というテーマで、自動車評論家が議論しているが、その中で、「内燃機関一本鎗のマツダ、今後も大丈夫なのか」というテーマを提示、中で、SKYACTIVのガソリン第一世代を酷評(実際にはそんなに燃費が良くない)、さらにSKYACTIV-Xについても猜疑的な論調だった。

確かに指摘のように実用燃費は、各誌の実際のロードテスト結果をみる限り、競合他社製品に対して、現状同レベルだ。
ただSKYACTIVのGに例をとれば、その強い影響で、たとえば“ト〇タ版SKYACTIV”とか、そこは激しい競争下の日本、すぐに対抗策が出てきて、さらに費用対効果でいいとこどりしてさらに改良を加えたり等々で、結果、あまり変わらなくなっていったのだと思う。各社のエンジンが一様に高圧縮比化されただけでもその影響力は一目瞭然で、その辺りも含め評価しないと片手落ちだろう。
さらにディーゼル版で言えば、当初ドイツ製ディーゼルに比べて低出力でドライバビリティ等、性能面で劣るという評価があったが、高価な後処理装置なしで排ガスを(VW/MBのように不正なしで)クリアしていた点は十分評価すべきだ。ちなみに排ガスをクリアした後のドイツ勢に対するモータージャーナリストの評価は一応に“つまらなくなった”で、逆にその点に対しての反省の方が必要のなのでは。
関連する話題として、ドイツの自動車産業のカルテル疑惑がある。
http://www.newsdigest.de/newsde/column/dokudan/8721-1055.html
このことは、以前からささやかれていたことだが、たとえば48Vシステムで言えば、まず高級車メーカで試し(AUDI Q7やMBのSクラス等)、A6クラスを経て、次のステップでVWが大量産車(来年のゴルフ8で採用が噂されている)で採用、

一気に部品原価を下げて、ドイツ各社が一斉採用、他(国)に先行するというパターンがある。この一連の流れは、産官学、ドイツ圏のエンジニアリング会社、サプライヤー、国を挙げての一体化した動きが感じられる。ただ何分ドイツ民族は優秀過ぎて、ヤリスギル癖があり、カルテルまで行ってしまうのだろう。
これに対して日本は、プリウス(THS)が出れば、ホンダも日産も三菱も別路線で対抗し、エンジンもトヨタ、日産、マツダでバラバラの路線だが、金太郎アメ状態のドイツに比べて、バラエティに富んでいて、この点むしろ大いに誇るべき点ではないのか。
もちろんたとえば産官学連携が遅れている点は、効率面では日本の自動車産業の大きな弱点で、今後、非競争領域の分野では(AICE、SIP、TRAM1のように)大いに共闘を進めるすべきだろうが、“核”となる部分では、各社(が抱える有能な人材)が正しいと思う方向に、このまま進んでいってほしい。
さらに記事の中で、マツダの利益率が低い、という指摘もあり、同規模のスバルとの比較と想定されるが、これはスバルが異常に高すぎるのであって、マツダは常識的な水準である。
この雑誌記事のような日本の自動車産業の全体像まで見ない、視野の狭い一部のモータージャーナリストの意見などに惑わされることなどよもやないとは思うが、この日本の自動車産業の特質は、巨大な市場を背景に、勃興するであろう中国の自動車メーカに対抗していくための、重要なキーポイントの一つで、SKYACTIV-Xなどまさにそれだろう。
マツダのエンジン開発を主導する人見常務など、今の日本の自動車産業の“宝”そのものだと思う。
余談だが、トヨタが発売するEVのレンジエクステンダーバージョンは、マツダが新たに開発するロータリーエンジンが搭載されるようだが、乱立するEV系の中で特色が出せ、これなど、トヨタとマツダの技術の理想的な融合だろう。

頑張ってほしい。
(ベストカー)
ベストカーで、「クルマ界の大絶賛と失望」というテーマで、自動車評論家が議論しているが、その中で、「内燃機関一本鎗のマツダ、今後も大丈夫なのか」というテーマを提示、中で、SKYACTIVのガソリン第一世代を酷評(実際にはそんなに燃費が良くない)、さらにSKYACTIV-Xについても猜疑的な論調だった。

確かに指摘のように実用燃費は、各誌の実際のロードテスト結果をみる限り、競合他社製品に対して、現状同レベルだ。
ただSKYACTIVのGに例をとれば、その強い影響で、たとえば“ト〇タ版SKYACTIV”とか、そこは激しい競争下の日本、すぐに対抗策が出てきて、さらに費用対効果でいいとこどりしてさらに改良を加えたり等々で、結果、あまり変わらなくなっていったのだと思う。各社のエンジンが一様に高圧縮比化されただけでもその影響力は一目瞭然で、その辺りも含め評価しないと片手落ちだろう。
さらにディーゼル版で言えば、当初ドイツ製ディーゼルに比べて低出力でドライバビリティ等、性能面で劣るという評価があったが、高価な後処理装置なしで排ガスを(VW/MBのように不正なしで)クリアしていた点は十分評価すべきだ。ちなみに排ガスをクリアした後のドイツ勢に対するモータージャーナリストの評価は一応に“つまらなくなった”で、逆にその点に対しての反省の方が必要のなのでは。
関連する話題として、ドイツの自動車産業のカルテル疑惑がある。
http://www.newsdigest.de/newsde/column/dokudan/8721-1055.html
このことは、以前からささやかれていたことだが、たとえば48Vシステムで言えば、まず高級車メーカで試し(AUDI Q7やMBのSクラス等)、A6クラスを経て、次のステップでVWが大量産車(来年のゴルフ8で採用が噂されている)で採用、

一気に部品原価を下げて、ドイツ各社が一斉採用、他(国)に先行するというパターンがある。この一連の流れは、産官学、ドイツ圏のエンジニアリング会社、サプライヤー、国を挙げての一体化した動きが感じられる。ただ何分ドイツ民族は優秀過ぎて、ヤリスギル癖があり、カルテルまで行ってしまうのだろう。
これに対して日本は、プリウス(THS)が出れば、ホンダも日産も三菱も別路線で対抗し、エンジンもトヨタ、日産、マツダでバラバラの路線だが、金太郎アメ状態のドイツに比べて、バラエティに富んでいて、この点むしろ大いに誇るべき点ではないのか。
もちろんたとえば産官学連携が遅れている点は、効率面では日本の自動車産業の大きな弱点で、今後、非競争領域の分野では(AICE、SIP、TRAM1のように)大いに共闘を進めるすべきだろうが、“核”となる部分では、各社(が抱える有能な人材)が正しいと思う方向に、このまま進んでいってほしい。
さらに記事の中で、マツダの利益率が低い、という指摘もあり、同規模のスバルとの比較と想定されるが、これはスバルが異常に高すぎるのであって、マツダは常識的な水準である。
この雑誌記事のような日本の自動車産業の全体像まで見ない、視野の狭い一部のモータージャーナリストの意見などに惑わされることなどよもやないとは思うが、この日本の自動車産業の特質は、巨大な市場を背景に、勃興するであろう中国の自動車メーカに対抗していくための、重要なキーポイントの一つで、SKYACTIV-Xなどまさにそれだろう。
マツダのエンジン開発を主導する人見常務など、今の日本の自動車産業の“宝”そのものだと思う。
余談だが、トヨタが発売するEVのレンジエクステンダーバージョンは、マツダが新たに開発するロータリーエンジンが搭載されるようだが、乱立するEV系の中で特色が出せ、これなど、トヨタとマツダの技術の理想的な融合だろう。

頑張ってほしい。
プロフィール
Author:マルプーのぼんちゃん
【ぼんちゃん】
推定年齢12歳(2020年6月現在)ぐらいの、オスのマルプー犬のぼんちゃん。年より若く見える。マルプーではちょっと稀な“キレカワ系”💛 性格は、おとなしくてやさしくて人懐っこくて庶民的?でも対犬ではかなり臆病。散歩だけはたくさん(1日1~3時間ぐらい)させてもらっている。選択の余地なく、毎日おっさんの面倒をみている。
【おっさん】
推定年齢60歳+のシガナイ初老の独身オヤジ。ひょんなことからぼんちゃんと2人で暮らすことになったが、おかげさまで日々シアワセに暮らしている。