「米軍の北朝鮮爆撃は6月!(副島隆彦著)読書感想文(その8)」
【8.なぜ予言が外れたのか、いくつか考えられること】
(ようやくここまでたどりついた~!)以上の状況を踏まえ、今回副島さんの6月爆撃説がなぜ外れたのか、考察してみる。
≪8.1このシナリオは誰が描いたのか≫
(8.1.1副島氏案の再確認)
まず副島案シナリオの超簡単なおさらいですが、「アメリカ軍が北朝鮮の核関連施設のすべてを攻撃して徹底破壊(アメリカの担当)、同時に中国軍が平壌目指し進軍し短期間で制圧、(中国の担当)一方金正恩家族が逃げるようにロシアに亡命(ロシアが協力)、代わり故金正男の長男の金漢率に首を挿げ替える(※➊)。」というものであった。
戦争の枠組みとしては、米/中/露の「新(第2次)ヤルタ体制」のもとで、3か国が一致団結、共同作業で北朝鮮の非核化を徹底的に行うという案だ。国際的にみても反対する勢力が出ないような状態(新ヤルタ体制)の下で、かなり大規模な、出来レースみたいな(副島氏の言葉を借りれば「管理された戦争(マネイジド・ウォー)という言い方になる」)戦争を行う案であった。
このうち、軍事戦略について、自分は全く疎いので、検討を省く(それでいいのか、という話も出ると思うが、軍事オタクの人たちがネット上でも様々検討しつくしているので、そちらを確認願います)。
(8.1.2当時一般的にどのような戦争案が検討されていたか(超簡単に))
でも全く触れない訳にもいかないので、非常に簡単に触れておけば、当時、以下のような案が検討されていたと思われる。
・金正恩に対しては、
特殊部隊投入による「斬首作戦」か、米/中/露が北朝鮮の内部に手を突っ込む「宮中クーデター」。
・軍事作戦では、
核実験場やミサイル工場など主要施設を限定空爆する威嚇目的の「鼻血作戦」から、副島氏の主張のように、米軍が核関連施設を徹底的にたたき、中国軍(韓国軍)or米韓合同軍が地上戦を行う案まで検討されていた。(8.5.3で、英米の軍事シンクタンクの戦争シミュレーションを紹介)
(8.1.3金正恩→金漢率の案の出元)
話を戻し、「金正恩家族がロシアに亡命、代わり故金正男の長男の金漢率に首を挿げ替える」という部分にのみ着目する。
これだけ断定的な脚本なので、元ネタがあるはずだと思い、BF氏の著作物から探したところ、この部分については、意外と簡単に見つかった。複数の著作でそのシナリオの創出過程を提示しているが、一番詳しくそのプロセスを書いていたのが、なんと当時コンビニでも売っていた、「世界の黒幕タブー対図鑑」(2017.07)という素人向けの?A4版の写真図鑑ものに書いてあった。
大きくは、北朝鮮の地下資源を狙う、国際金融資本(本ではズバリ実名で書いてありますが)が描いた図として書かれていた。(主に、注㊵による)
さらに同じBF氏の情報(2017.04.27、※❷)で、「金正恩家族が逃げるようにロシアに亡命、代わり故金正男の長男の金漢率に首を挿げ替える」という“宮中クーデター”的な提案が、CSIS側から出されており、米、中、露で検討中」という情報もあった。CSIS(※❸)も国際金融資本の影響が大きい組織のため、この情報も出元は同系列だと考えてほぼ間違いないと思われる。
(8.1.4基本計画&根回しはキッシンジャー氏?)
「(2016.12.02)習近平国家主席がキッシンジャー元米国務長官と会談」(人民網日本語版、画像もコピー)
http://j.people.com.cn/n3/2016/1203/c94475-9150379.html
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「93歳のキッシンジャー氏、再び米中間の橋渡し-北京で中国要人と会談」bloomberg文もコピー
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-12-02/OHJQ856TTDS301
『トランプ氏と会談した2週間後、キッシンジャー氏は北京に飛んだ。ヘンリー・キッシンジャー元米国務長官が緊張緩和に向け、再び米中間の橋渡し役を務めている。1972年のニクソン米大統領訪中で大きな役割を果たしたキッシンジャー氏は現在93歳だ。』
さらに、CSIS側から出されているとされる提案も、受け入れ先がロシアということで1枚かませている(新ヤルタ体制を維持)ところが巧みな点。CSISの重鎮であるキッシンジャー氏が、要求元?の国際金融資本と、様々な勢力間の妥協案(北朝鮮問題の最終的な落としどころ)として、豊富なネットワークを駆使しながら実行に移そうとしていたものと考えると道理に合う。
「トランプ大統領長男とロシアの陰にキッシンジャー氏」ニューズウィークより、文もコピー
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/07/post-7963_1.php
『2016年2月3日、ヘンリー・キッシンジャー元米国務長官は、ロシアのプーチン大統領の招聘を受けてロシアを訪問した。ロシアのメディア「スプートニク」が、ロシア大統領府ペスコフ報道官の発表として明らかにした。それによればプーチンは、「こうした機会を利用して、現在の国際政治問題や今後の情勢の展開に関して話し合うことは、非常に重要だ」と言ったとのこと。帰国後の5月18日、キッシンジャーはトランプに声をかけ、自宅に招いた。』
米中露の“新ヤルタ体制”のもとで、世界を運営していき、合わせて北朝鮮の完全なる非核化で、持論の核拡散を防ぐという、キッシンジャー氏の理念に則った提案で、その関与を疑いたくなるところだ(竹下雅敏氏がブログで述べていた説で、自分もそのように思います※❹)。
そして副島氏は早くから(世界でも一番早い方だった?)キッシンジャー氏導きのもとでの“第二次ヤルタ体制”提唱者で、この案を強く支持するのも道理にかなっていた。
これで理屈に合うなと思っていたら、「米軍の北朝鮮爆発は6月!」を改めて読みかえしてみたら、本の中にも「キッシンジャーがお膳立てした」と書いてありました。そもそも2項のダイジェストでもそのように書いてありました!ブーメランみたいに戻ってきた感じですが?(足元の確認不足?)これは間違いないでしょう。
(下記画像の出元はニューヨーク・タイムズ「ヴィクタリー・コーマル氏作成」のようです)
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もちろん、CSISの提案以外にも、この時期様々な提案があり、マスメディアの煽りもあり(8.5.3)上記と類似した「斬首作戦か、宮中クーデター的な亡命」+「限定空爆か地上軍伴う本格的な戦争か」まで行うかどうか、という説の方が、クーデターか戦争なしで和平よりも主流の考えで、けっして珍しい説ではなかった(※参考例❺)ことも追記しておく。
ただ水を差すようだが下記のような否定的な意見も出ていたようだ。
※➊「「金漢率が北朝鮮の指導者になる可能性は希薄」」東亜日報がニューヨークタイムズの記事を紹介したもの(画像もコピー、確かに頼りなげ?)
http://japanese.donga.com/Home/3/all/27/874817/1
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※❷「ネット TV ニュース.報道】国家非常事態対策委員会 2017/04/27」ブログ「あほうどりのひとりごと」より
http://www.xn--l8ji6b8dbd9a6a7e0hd.com/article/449432909.html
※❸「民間シンクタンク 『米戦略国際問題研究所(CSIS)』が対日謀略の指令塔だった! 」ブログ「杉並からの情報発信です」さんより
https://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/36ff9392cc63d3631b4ee93750c21d8d
※❹「CSIS(キッシンジャー)が金正恩をロシアに亡命させ、キム・ハンソル氏を擁立?」(国家非常事態対策委員会)竹下雅敏氏からの情報
https://shanti-phula.net/ja/social/blog/?p=127449
※❺「「金正恩を殺せ!」米軍が極秘裏に進める斬首作戦と限定空爆」エンタメより
https://jisin.jp/domestic/1621501/
それでは、少し前を振り帰りながら、順を追って経過をたどってみる。まず、この事件から。
≪8.2「6.9 張成沢の処刑(2013.12)」のおさらい≫
(8.2.1中国の対応)
(6.9項)北朝鮮の当時No2、張成沢の処刑で記したとおり、中国は北朝鮮の張成沢を取り込みクーデターを起こし、金正恩を外し、金正男にすげ替え属国化して、資源を獲得しようと試みたが画策が事前にばれてしまい失敗した。
ただし、この張成沢のクーデターを主体的に後押ししてきたのは、“瀋陽軍区”(江沢民派=国際金融資本(旧勢力に近い)であり、習近平からすれば、北朝鮮問題に対して、深く関与はできていなかった。(軍閥が強く、国内基盤は強くない。)ただ全体としてみれば、習近平の言うことを聞かない金正恩の首のすげ替えができれば良し、との考えだったと思われる。
(8.2.2アメリカの、新/旧勢力側の対応)
アメリカで元々北朝鮮に食い込んでいるネオコン派(国務省側の旧勢力)でなく、のちの新勢力(ペンタゴン)側が金正恩の助けに応じて、張成沢排除に協力した。北朝鮮が、中国の属国になるのを防ぎ、北朝鮮内におけるアメリカ軍(新勢力側)の影響力が増し、後の布石となった。一方本来北朝鮮に根着いていたネオコン派(旧勢力)は、むしろ張成沢側にたっていたといわれている。この時期すでに、アメリカネオコン派の勢力の衰えが隠せなくなっており、旧勢力側からみれば、北朝鮮の金正恩らにアメリカ新勢力の影響力の浸透を許してしまった。
(8.2.3北朝鮮の対応)
北朝鮮内の軍部と行政部の抗争。従来軍部が押さえていた資源を、中国寄りで張成沢率いる行政部に押さえられた。張成沢は中国と結託、資源をもとに中国流開放政策を推し進めるため、中国による属国化を嫌う金正恩の首を金正男に挿げ替えるクーデターを画策したが事前に発覚、金正恩と軍部は、中国(主力は瀋陽軍区)及びネオコン派に対抗できる勢力として、アメリカ軍(新勢力)の協力を得て抗争に勝利、張成沢&行政部(親中国派)を粛正した。ここで新勢力側とのパイプが生まれた。
(8.2.4北朝鮮の張成沢処刑を巡る米/中の連携図を整理)
北朝鮮(金正恩+軍部)とアメリカ軍+国防総省系CIAが組んだ。
その反対勢力は、北朝鮮(張成沢+行政部)と中国(主力は軍閥で江沢民派の瀋陽軍)+アメリカネオコン(国際金融資本)。
ただし、金正恩にとっては、日常的な経済取引ではむしろ中国(主に瀋陽軍)+アメリカネオコン(国際金融資本=麻薬ビジネスもあった)の方が圧倒的に多かったはずで、あまり深入りはできず、微妙なバランスであったと思われる。
(8.2.5北朝鮮問題でもっとも御し難いのは、“瀋陽軍”?)
「北朝鮮の核ミサイルは中国の技術か」ブログ嗚呼、悲しいではないか!より
https://jicchoku.muragon.com/entry/222.html
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韓国ソウル生まれの政治経済学者ローダニエル博士の最新著書『地政心理で語る半島と列島』刊行記念講演会で、質問に答えた。『(前略)特に、瀋陽軍区は(北部戦区として統合されたが)、元々朝鮮人のならず者が集まったのが、瀋陽軍である。前は北朝鮮を襲撃して略奪したりしていたそうであるが、今は武器、エネルギー、食料、生活必需品を、制裁どこ吹く風で、北朝鮮へ密輸している。さらに、中国人民解放軍が北朝鮮の核・ミサイル開発を支援しているという観測が、安全保障関係者の間で流れている。』
『トランプが、「北朝鮮核ミサイル問題は中国の問題だ」と言い放ったのは、CIA戦争屋が支援しているという人が多かったので、おやっと思っていた。それならば、習金平が「米国の問題だ」と切り返すはずであったが、それはない。どうやら、中国が犯人のようである。習金平ではないが。」「そもそも、人民解放軍は、軍中央の支配が届きにくい半ば独立した軍閥である。北朝鮮の核開発を阻止するためには、北を支援する中国人民解放軍を、習金平派の人民解放軍が掃討しなければならない。内戦である。』
ここで合わせて、6.12で副島さんの著書から転記したものを抜粋コピーする。『もう1つ大事なことは、習近平が核兵器の管理権を、7大軍区からすべて取り上げたことだ。核兵器の管理を中部戦区に集中した。⓵の瀋陽軍区(北部戦区)には朝鮮人と満州人がたくさんいる。だからなかなか党中央の言うことをきかなかった。北朝鮮と深くつながっている軍人たちがいて、長い間密輸もやっていた。これを習近平は叩きのめしたいのだ。』(注;㊽)
「遂に中国の瀋陽軍が動いた!!」「高山右近大夫長房」ブログより 画像もコピー
http://takayamaukondaiyunagafusa.net/
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ポイントを繰り返せば、中国軍の改革に乗じて、核兵器の管理を瀋陽軍区から取り上げたが、どうやらこの、「ならず者」たちは、北朝鮮をダミーにして核保有を考えたようだ。これがもし本当ならば、まことに、「ならず者」集団である?
ここまで見てきた中で、この「ならず者集団」の瀋陽軍と、北京政府の習近平との関係だが、
前記副島さんの著書のダイジェスト2(こ)の「中国軍はおそらく一週間以内に首都平壌を押さえる。5万人ぐらい死ぬことは覚悟の上だ。そして裏で北朝鮮と友好関係にあり、習近平の言うことをほとんどきかない瀋陽軍区の兵士たちを進軍させる。習近平にはこの機に人民解放軍の規律を正し、鍛えなおしたいという思惑もある。」などという余裕があったかどうかだが、副島さんが戦争を始めるタイミングとしていた、2018年4月or6月の時点では、習近平にはそんな“ゆとり”は全くなかったものと思われる。確かに小国のくせに、自分の言うことを聞かない金正恩王朝を叩きのめしたかったかもしれないが、管理された戦争(マネイジド・ウォー)を行うために前提となる、中国国内の管理(瀋陽軍の把握)が行き届かない状況では、中国国内の内乱を含むリスクがありすぎて、結局、習近平としては、本音では戦争に消極的であったと考える(8.29.3項)。ここをどう解釈するか、重要なポイントの一つです。
≪8.3金正恩排除を巡る争い≫
(8.3.1国際金融資本が米軍、中国、ロシアに金正恩の排除を打診)
政権発足早々、あるいはその前から、副島さんが提示していたような戦争のシナリオ(上記(2)参照)を、国際金融資本は落としどころとして考えていたと思われる(8.1.3、8.1.4)。キッシンジャー氏を根回し役に調整を試みたが、しかし、新勢力側の米軍、ロシアは国際金融資本の推すこの“甘いささやき”に、可能性の一つとは考えつつも乗らず。ただ中国は既述のように内情は複雑だが、当初は連携にもある程度、興味をしめしたものと思われる。
補足すれば元々中国は(実は旧ソ連もそうだったが)、“国際金融資本家”たちによって育てられた国で、特にトランプ政権内に多いゴールドマン・サックスは、江沢民主席時代の中国とズブズブの関係だった(この話を始めると長いので省略)。そして北朝鮮処理で欠かせない存在となる“瀋陽軍”が江沢民派(=国際金融資本とのつながりが強い)の牙城であるという複雑さは既述のとおり(8.2.5)。
「米中間の緊張緩和と主導権を握る米系巨大財閥」ブログ 永山卓矢の「マスコミが触れない国際金融経済情勢の真実」
http://17894176.blog.fc2.com/blog-entry-125.html
(8.3.2金正男の“暗殺”の真相(仮説)(2017.02))
(8.3.2.1中国/国際金融資本の対応その1)
当初中国の言うことを聞かない金正恩を排除、金正男と息子の金漢卒の新政権を作り資源を有利に確保しようと画策する。金正男の身柄は中国が確保していた。なおこの作戦は、キッシンジャー氏経由だったのか、国際金融資本側と直接の連携であったかは不明だが、国際金融資本が裏から手をまわしていたと思われる。(“次は中国が世界の覇者になる”“両者で資源を山分けしよう”などという甘い誘い?主導権は国際金融資本側?)
(8.3.2.2アメリカ軍(新勢力側)の対応)
中国主導(しかも背後に旧勢力の国際金融資本)による朝鮮正常化の動きを察知して反発する。北朝鮮内に巣食うアメリカのネオコン派勢力の排除と、豊富な資源への影響力を高めていきたい思惑で、金正男という「カード」の排除(=暗殺)を決意する。
(8.3.2.3中国の対応その2)
中国はアメリカ軍による金正男暗殺計画を察知して、金正男親子を影武者とすり替え(別に珍しいことではないみたいです)、本人たちは中国内に身柄を確保する。
「金正男氏の最期の写真に刺青がない件」RICHARD KOSHIMIZU OFFICIAL WEBSITE
画像も同記事よりコピー
https://richardkoshimizu.wordpress.com/2017/02/20/%E9%87%91%E6%AD%A3%E7%94%B7%E6%B0%8F%E3%81%AE%E6%9C%80%E6%9C%9F%E3%81%AE%E5%86%99%E7%9C%9F%E3%81%AB%E5%88%BA%E9%9D%92%E3%81%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E4%BB%B6/
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(8.3.2.4国際金融資本(+中国?)が金正男の替え玉を暗殺)
替え玉と知りつつ、金正男の偽者を暗殺するという、強行手段に出る。国際金融資本と中国の共同作業or国際金融資本単独?不明だが、国際金融資本の方が主導したとBF氏は推測。実兄を殺害した残忍な男だという理由で支配下にある大手マスメディアを使い一大ネガティブキャンペーンをはり、金正恩に対する国際的な非難を呼び込み、「金正恩斬首作戦」を行いやすいように環境つくりを行う。
並行して金正男の長男、「金漢卒」の写真を出し、後釜として国際金融資本主導が牛耳るマスメディアを通じてアピールする(ちなみにその写真の男も偽者説(=国際金融資本が用意した替え玉)がある※➊)という、いかにも国際金融資本らしい、手の込んだ策略を実施する。
※➊「北朝鮮の謎めいた「ファーストファミリー」」BBC(NEWSJAPAN)画像も同記事よりコピー
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https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-41119997
上記のBBCの記事でも、「今年3月には、正男氏の息子だと主張する金漢率(キム・ハンソル)という名の男性の、謎めいたビデオがオンライン上に表れた。」と、その信ぴょう性について微妙な表現をしている。
≪8.4改めてトランプ大統領とは?(国際金融資本家が北朝鮮問題で意図したこと)≫
(8.4.1トランプ政権誕生(2017.01.20))
軍人主導政権だが、しかし発足時点での新旧勢力の力関係から、国際金融資本から「反米軍派」もかなりのメンバーが送り込まれる。たとえば、
・レックス・ティラーソン国務長官(元エクソン・モービルCEO=ロックフェラー系)
・ウィルバー・ロス商務長官(元N・Mロスチャイルド&サンズ ロスチャイルド系)
・スティーブ・ムニューチン財務長官(元ゴールドマン・サックス=ロスチャイルド系)
・ゲイリー・コーン国家経済会議議長(元ゴールドマン・サックスNo2=ロスチャイルド系)
・スティーブ・バノン首席戦略官(元ゴールドマン・サックス=ロスチャイルド系)
・イレーン・チャオ運輸長官(ブッシュ系、中国江沢民ラインでもある)
・ディナ・パウエル国家安全保障担当の副補佐官(元ゴールドマン・サックス=ロスチャイルド系)
など、かなり押し込まれている。旧勢力内部をさらに別ければネオコン系(ブッシュ、ヒラリー系=第3次世界大戦まで持っていきたい戦争派)は少なく(すでに勢力が衰えた)、国際金融資本系(特にロスチャイルド系)が目立つ。発足当時は実質的に、軍人と国際金融資本の、かなり勢力が拮抗した政権だった。しかし現在はレックス・ティラーソン、ゲイリー・コーンなど大物はすでに退任しており、この間旧勢力から新勢力にパワーバランスが大きく移ったことを物語っている。
「朝鮮半島、戦争か平和か トランプ氏がティラーソン氏の後任に“超タカ派”起用」ZAKZAK 画像もコピー
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/180315/soc1803150003-p1.html?ownedref=not%20set_not%20set_newsPhoto
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(8.4.2あらためて、トランプ大統領とは?)
今までたくさんの“トランプ本”が出版されてきたが、重要なことを見落としていたようだ。最近のネット情報によれば、トランプはどうも今まで一般的に考えられているような、ポッと出の大統領候補でなく、歴代のほとんどすべてのアメリカ大統領と同じく、国際金融資本筋によって十分時間をかけて(一説には20~30年?)計画的に育てられてきた、駒のうちの一つだったということが分かってきた。
「第三次世界大戦:トランプ氏は、ロスチャイルドに償いをするUSA NEWS2017.0」
https://newshonyaku.amebaownd.com/posts/2234706
以下、状況証拠?を並べてみた。
・トランプは過去4度の破産の際、いずれも、ある国際金融資本につながる筋から救済されてきた。(BF氏)その国際金融資本からすれば、十分恩を売ってきた。
「Meet Wilbur Ross, who once bailed out Trump in Atlantic City and is now his pick for Commerce secretary」latimes.com (下記画像もその記事からコピー)
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http://www.latimes.com/politics/la-na-pol-wilbur-ross-commerce-20161208-story.html
「トランプを借金地獄から救った男、ウィルバー・ロス次期商務長官の人生」フォーブスの記事より抜粋。
重要な点は、ロスチャイルドは、トランプの持つ大衆的な人気を評価していた面がある。
https://forbesjapan.com/articles/detail/14531
『トランプは1990年4月、彼の3番目のカジノリゾート「トランプ・タージマハル」をニュージャージー州アトランティックシティにオープンした。ハイリスクなジャンク債で6億7,500万ドル(約770億円)を調達し、金利は14%だった。数ヶ月ほどで経営は行き詰まり、トランプは巨額の支払いに追われることになった。その時、破産アドバイザーチームの債権者代表を務めていたのがロスだった。ロスはカジノを強制破産させ、トランプを債務から救い出そうと動いた。』
そしてここが重要で、『ロスはその頃、トランプが乗ったリムジンめがけ、群衆が押し寄せる様子を目撃し、トランプの人気ぶりに驚いたという。』トランプは生来、人気者なのだ。
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上の画像は「アメリカで二つのクーデタ進行中!」つむじ風ブログより画像コピーです。大手マスコミは報道しなかったが、ヒラリー大統領候補は、本当は、全く人気がなかった。
https://blog.goo.ne.jp/tumuzikaze2/e/db1f248f2bb6408f99f54381e0170a9b
・トランプの母方にはユダヤ人の先祖がいるのでトランプはユダヤ人社会からユダヤ人と認定されている。ユダヤ系の国際金融資本は、それもあり救済に応じた。
・娘婿のクシュナーはジョージ・ソロスのビジネスパートナー。そして「ユダヤ狂信派」。娘はその影響でユダヤ教へ改宗した。娘のイヴァンカを通してトランプをコントロールできると考えた。
・BF氏によれば、イケメンのクシュナー(実はモサドという説もあるが??)でようやくOKとなったがその前から何人も他の花婿候補をあて続けてきたという(BF氏)。かなり前からの計画的だった。
・二人の出会いは2007年で結婚が2009年。少なくともトランプはそのころから大統領選挙を目指していた。
・ジェイコブ・ロスチャイルドの息子のナット・ロスチャイルドは、イバンカ・トランプ(トランプの娘)とデートまでしていた(これは余談です)。
・クシャナーを通してキッシンジャーを紹介、国際金融資本の手駒(D.ロックフェラー氏のカバン持ちと一般的には言われていた)と彼らが信頼してきたキッシンジャー氏に指導させて外交を行おうと考えた。(下はCNNニュース画像コピー 2016.05.18マンハッタンのキッシンジャー宅を訪問したトランプ)
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・いざという時、トランプの政治生命を奪うことができる、決定的なスキャンダルをすでに握っていた。
・トランプは『私はナショナリストであると同時に、グローバリストでもある』と公言している。愛国者だが苦労人の経営者なので国際金融資本の気持ちも十分理解している。
・間近に迫る株式会社アメリカの倒産交渉などの、借金の交渉となり、他国とのシビアな交渉事は、政治家よりも倒産処理の経験が豊富で百戦錬磨の経営者であるトランプが向いているかもしれない(8.30.1)。
・ヒラリーは夫ともども、あまりにワキが甘く、ヒラリーを応援していた戦争ネオコン派もここ数年勢力が大きく衰え、今やかつての勢いはなくなっていた(7.5参照)。仮にヒラリーが当選しても、米軍の反対にあい第3次世界大戦のような“ラージ・ウォー”を起せる状況ではなくなってきた。代わりに経済効率の高い“スモール・ウォー”を行う場合、ヒラリーよりトランプの方が、国民の同意が得られやすいだろう。
・根っからの?戦争好き(血が騒ぐ?)のヒラリーが大統領になると、ベトナム戦争みたいに泥沼化させる恐れがあり、それを嫌ったとの説もある。国際金融資本家たちは、戦争は兵器在庫一掃&株価上昇&下落でさっさと片を付け、戦争復興&北朝鮮の資源をいただきながらとっとと開発を進めたいのだ。
・そもそもヒラリーが当選したら、米軍は暗殺までほのめかすほど、徹底的に嫌っていた。(注;㊵)
・国際金融資本家たちは、同じくポピュリズム的な思想の持ち主だった、レーガン大統領の例を思い浮かべていたのではないか。レーガンは大統領に就任すると、当時のFRB議長だったボルガー氏に面会を求め、開口一番、「FRBはなぜ必要なのか?という質問をよく受けるんだが」と述べたそうだ。その質問にボルカー議長は慌て、そして暗殺未遂事件につながっていく。この“警告”のあと、その意味を十分理解したレーガンはその後ネオコン派に全面屈服し、ボルカーの次にFRB議長に就任したグリースパンは、自著の中で「政治家はFRBに触れるべきではない」といった内容のことを述べているそうだ。
アンドリュー・ジャクソンを尊敬し、大統領執務室にその肖像画を掲げるトランプも、過去のように言うことを聞かなければ、「警告」を発すれば屈服するだろうと考えていた。
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「レーガン大統領暗殺未遂事件」Wikipediaより画像コピー
・だいたい以上のような状況下で、トランプが大統領にえらばれた場合、“アメリカの経営者”としての視点で、北朝鮮処理の交渉事を、国際金融資本にとって有利になるビジネスとしてとらえられるだろう。アメリカ軍と国際金融資本との様々な力関係を考慮した落としどころを大統領権限で決断し、実際の中/露との交渉事の根回しは人脈と実績があり手下であるキッシンジャーにやらせて、政権内にはアドバイザー&お目付け役として国際金融資本家の配下の者を大量に送り込み監視していく。そして言うことをきかない金正恩を中国&ロシアの協力を得て亡命排除したうえで、副島さんが提示したような、“小さな戦争(スモール・ウォー)である、マネイジド・スモール・ウォー(managed small war)”を実行、兵器の在庫一掃セールを実施して軍産の顔をたてつつ手短に切り上げ、戦後復興&傀儡政権から資源奪取に移せるだろうと踏んだ。
またまた脱線しましたが、話を戻します。
≪8.5国際金融資本による第2次朝鮮戦争キャンペーン≫
(8.5.1マスメディアを使ったキャンペーン)
このころから並行して、第2次朝鮮戦争は必至であるという世論形成のための旧勢力側が仕掛けたキャンペーンが、傘下の大手マスメディアを中心に行われた。
後述のように、金正恩には「チビのロケットマン」役を演じさせて発射を続けさせ、「アメリカの老いぼれ」役のトランプと口先プロレスを演じさせ、戦争ムードを煽った。(ネットの情報では、ロケット発射はCIAとKCIAが発表しているだけで、実際に発射されていなかったものもあった、という説もあるが、そこまでイカサマではないと思うが、はたして・・・でも元々八百長だから・・・?)
(8.5.1副島氏による、アメリカ軍による北朝鮮空爆は2018.04 説の発表)
米軍によるシリアミサイル攻撃の直後で、それが決定打となった(大きく背中を押した)のでしょう、満を持して?2018.04空爆説を発表。以下、副島氏の学問道場、重たい掲示板2017.04.10よりコピー(冒頭部分のみ)
「重大な予言をする。安心せよ。北朝鮮の核兵器は日本には飛んで来ない。投稿者:副島隆彦 投稿日:2017-04-10 02:44:52」
『副島隆彦です。今日は、2017年4月10日(月)です。世界情勢が、急激に軍事的な緊張状態に入った。私は、この6日(木)に、以下に書く、自分の世界情勢への分析と予測(予言)を、自分の身近の人たちには伝えた。8日の大阪での講演でも少し話した。その後、仕事に追われて時間が取れなかった。ようやくこの重たい掲示板に書く。私、副島隆彦は、緊張しながらも、冷静にこれからのことを予言する。私の予言をよく聞いて(読んで)ください。まず私の予言の、骨格だけを荒削りに、どんどん書いてゆきます。(中略)』
『1.副島隆彦のこれからの厳粛な予言である。北朝鮮に対する米軍の攻撃(空爆)は、起きる。それは来年の4月である。丁度1年後だ。(以下略)』
(8.5.3マスメディアでは戦争は避けられない!が主流に)
日本国内ではヤラセのミサイル発射によるマスメディアの煽りと、元々嫌北朝鮮感情もあり、アメリカ軍による北朝鮮爆撃派が完全に主流となる(8.1参照)。たくさん事例があるが、ここでも一つの例として、高橋洋一氏は自著「朝鮮半島 終焉の舞台裏」(2018.01)の中で、“もはや戦争は避けられない!”と述べ、『国内のメディアはほとんど報道していないが、海外では米国国会議員やシンクタンクが金委員長の斬首作戦や北朝鮮への攻撃について盛んに議論している。』として、以下の2例を上げていた。
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「英国は、WW3に備える時間しかない 北朝鮮VS米国は現実となる可能性 – ショッキングレポート」(イギリスのシンクタンク 王立防衛安全保障研究所 マルコム・チャルマーズ氏報告書(ブログ 海外ニュース翻訳情報局より))画像もコピー
https://www.newshonyaku.com/uk/politics/20170929
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「アメリカの民間軍事シンクタンク、ストラトフォーの米国対北戦力分析30.04.2017」
https://www.trendswatcher.net/052017/geoplitics/%E7%B1%B3%E8%BB%8D%E4%BA%8B%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%AF-%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%81%AE%E7%B1%B3%E5%9B%BD%E5%AF%BE%E5%8C%97%E6%88%A6%E5%8A%9B%E5%88%86%E6%9E%90/ (グローバルリスクコミュニケーション TrendsWatcherより)下の画像も同記事より
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「米軍の「先制攻撃」を予言!? 金正恩氏が恐れる「影のCIA」報告書」yahooニュース
影のCIA=「ストラトフォー」のレポートについて
https://news.yahoo.co.jp/byline/kohyoungki/20160617-00058907/
日本だけでなく、韓国でも広がった。
「にわかに持ち上がった「米国が4月末に北朝鮮を攻撃」説、韓国ネットに不安広がる=「本当に戦争に?」「損害を被るのは朝鮮半島だけ」」recordchinaニュース
https://www.recordchina.co.jp/b174842-s0-c10-d0124.html
そしてこのキャンペーンは、実際の形勢は旧勢力側に不利な状況に移り、戦争の可能性が遠のいた中でも、(公式の)米朝会談が実現する直前まで続けた。
「五輪後に再び危機モードに 北朝鮮情勢で米専門家」世界日報記事より
http://www.worldtimes.co.jp/world/korea/84121.html
まだまだ諦めません!
「米朝首脳会談で戦争のリスクは高まった」ニューズウィーク記事 画像も記事からコピー
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/07/post-10585_1.php
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≪8.6北朝鮮、金正恩の真意≫
以下BF氏の著作より2つ引用『2015年夏以降、ペンタゴン、つまり軍産複合体の良識派(新勢力)が国際ハザールマフィア(旧勢力)と全面対決したことで世界情勢は一変した。(中略)実は北朝鮮の金正恩とペンタゴンは和解したといわれている。金正恩の目的は金王朝の体制維持。ペンタゴンが受け入れたことで国際ハザールマフィア、つまりアメリカのナチス勢力(=ブッシュ派、旧勢力)と手を切り、世界最強の軍事力を持つペンタゴンをヤクザ言葉でいう「ケツモチ」にしたようなのだ。』(2016.05注㊲)
『一連の流れを観察していると、アメリカと北朝鮮の開戦の秒読みが始まったかのような印象を抱かせるが、トランプは北朝鮮を威嚇するだけで攻撃する意思は持っていない。一方の北朝鮮にとっても、ナチス派(旧勢力)の支配が終わろうとしている今、豊富な地下資源を背景に朝鮮半島の統一を狙っており、このタイミングでアメリカと戦争することのメリットは皆無だ』(注;2017.09 ⑭)この辺りは、BF氏が一番冷静です。
ここであらためて、金正恩の真意のまとめをしてみると、
父、金成日の意思を引き継ぎ、「金王朝体制の継続」「中国の(完全)属国化を防ぐ」「平和を望む(資源開発を武器に国をユタカにする)」であったと思う。これに対して、世界の諸勢力の本音はどうだったか?
(8.6.1金王朝の体制維持を認めるか)
→アメリカ軍(新勢力)は条件付き(8.6.1.2)で認める。
→しかし国際金融資本(旧勢力)は言うことを聞かない金正恩を、自分たちの傀儡に首を挿げ替え、資源開発をやりやすくしたうえで、金王朝を認める(“独裁”の体裁の方が、好き勝手なことをやりやすい)。また金正恩に残る新勢力の影響力を殺ぎたい。
→習近平も内心は国際金融資本と同じ考え方。しかし国内統治力が弱い(瀋陽軍、江沢民派との内乱等)ため、(副島さんの言うように)戦争で瀋陽の人民軍が邪魔だから消耗させたい思いもある一方で、実際にはそんな余裕は全くなく、北朝鮮からの大量難民が押し寄せ、それに乗じた中国国内の混乱の方をより避けたい。その状況を踏まえれば、何より戦争はさけたい。
現実的にはアメリカが中国に提示した案(6.1.2)が達成されることを前提に、体制維持を認める。
※ただ金正恩は、前述(6.19)のように“新満州国”設立に動く勢力が担いでいる面もあるらしいので、そうなるとその背後に、国際金融資本もチラつくので、そこまで考えると複雑だが、ややこしすぎるのでここまでで思考を止める。
(8.6.1.2アメリカ(新勢力)は、核放棄なら金正恩体制認める)
佐藤優氏は副島氏との対談本「世界政治、裏側の真実」(2017.10で、『ところで(2017年)5月の日本経済新聞に、北朝鮮のミサイル開発に関する興味深い記事が出ました。おそらく日本経済新聞に、CIAのエージェントがいるから、アメリカ側がそこに流したのだと思います。』と前置きしたうえで、1年後の米朝会談の結果を“予言”するような重要なやりとりを行っていた。
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佐藤『ここでアメリカは、「4つのノー」を言っています。北が核兵器と弾道ミサイルを破棄するならば、アメリカは金正恩政権を認知して、力で倒さず、北進もせず南北の固定化を急がない、ということです。この記事には、ミサイルが中距離なのか、長距離なのかを書いていない。ここがミソです。われわれ情報屋からすると、これが何のストーリーかわかります。これはパキスタン・モデルです。すなわちパキスタンからインドまで届く中距離弾道ミサイルと同じぐらいの射程のミサイルならOKだということです。アメリカ本土まで届かないなら黙認する。でも、それをアメリカが北朝鮮に認めたら、日本全域をカバーする弾道ミサイルまでなら持っても構わないということになります。』(注;⑥)
「米国、大胆な判断!北朝鮮「核放棄なら体制認める」と中国に伝達」世界メディア・ニュースとモバイル・マネー(日経新聞の記事を元に論評)画像も同記事よりコピー
https://blog.goo.ne.jp/jiten4u/e/245cadd8cdf7cd2f95f223c171231498
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同記事よりコピー『日本経済新聞 電子版は2017年05月09日に、トランプ米政権が中国に対して、北朝鮮が核・ミサイル開発を放棄すれば金正恩(キム・ジョンウン)委員長を米国に招いて首脳会談に応じ、北朝鮮への武力侵攻などもしないとの方針を説明したことが分かった。』
「中国、米国の対北朝鮮4つの「しない」原則を評価」.recordchina
https://www.recordchina.co.jp/b177475-s0-c10-d0054.html
『2017年5月8日、中国外交部の耿爽(グン・シュアン)報道官は定例記者会見で、米国は北朝鮮の政権交代、政権崩壊、統一の加速化を目標とせず、38度線を越えて北上する口実を探すこともしないとするティラーソン米国務長官の発言について、「対話を通じた交渉による問題解決というシグナルは、積極的意義を持ち、関係国が真剣に対処するに値するものだ」と述べた。中国網が伝えた。』
中国は前向きに受け止めた。
(8.6.2北朝鮮主導での朝鮮半島の統一)
→結局、新/旧両勢力ともに、特に異存はない?わかりません?!(前述の”フグ計画“みたいなものもあり複雑。ここで検討していくとさらに話が長引くので省略!)
(8.6.3中国の属国化を防ぐ)
→アメリカ軍(新勢力)は覇権争いから中国の影響力を押さえることに協力的。しかし最終的には中国に任せたい。(アイソレーショニズム。また財政的にも。)
一方国際金融資本は内部対立がありスキのある中国を抱き込み、アメリカ軍の影響力を弱めたうえで、北朝鮮支配を行いたい。国際金融資本と関係が深い江沢民派の配下で習近平の目の上のタンコブの瀋陽軍をうまく利用したい。
また北朝鮮側からすれば、当面中国の国内対立状態を長引かせておきたい。
(8.6.4豊富な地下資源を背景に民主化と対外開放を進める)
→これも新/旧両勢力ともに、全く異存はないが、どこが主導権を握れるか(分け前が多いか)が問題。
「アメリカが狙ってる?!北朝鮮が世界有数の資源国として金持ちになっている」naverまとめより、「北朝鮮は世界にまれにみるレアメタル、鉱物(主にウラン・金)の資源大国」という同記事より画像もコピー
https://matome.naver.jp/odai/2136644716651667901?&page=1
ちなみに「(国連の)核兵器禁止条約に賛成したのが北朝鮮で、棄権したのが中国で、反対したのが日米韓」上記記事より。
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(8.6.5金正恩の真意;アメリカ軍(新勢力側)と組むのが正解)
地政学的に考えても、中国の影響下に入るのはやむを得ない。その中で中国色を薄めるため体制を維持しつつ、資源をバックに開放路線を進めていくためには、今の段階ではアメリカ軍&トランプとの交渉を優先に考え、その影響下で中国&ロシアと交渉していくのが望ましい。
あとは国際金融資本に命じられた戦争ムード煽りの「ロケットマン」役を演じ時間かせぎしつつその間に、アメリカの新勢力側が北朝鮮内部を支配するアメリカの旧勢力側を叩き、習近平は瀋陽軍&江沢民派を叩き勢力が弱まるのを待って、ケツモチを米ネオコン(国際金融資本)から、アメリカ軍に置き換え、自らの体制を維持させたい。
そして合わせて朝鮮戦争以来の米国の「敵国」扱いを返上させ、米議会が北朝鮮を国家承認しないまでも、トランプの大統領権限により、朝鮮戦争の終結宣言を引き出したい。
※和平案だが、アメリカ軍(新勢力)は金王朝の首のすげ替えを断固阻止する構えで、しかもソウルが近すぎる戦争の難儀な点も熟知しており(8.29.2,8.29.4)、トランプはムードを煽りたいだけで元々戦争に消極的で(8.29.1,8.29.6)、中国も大量の難民発生による社会不安等を恐れ(8.29.3,8.29.5)、かつての好戦派のネオコン系と違い本音では誰も戦争をやりたくなかった!? この膠着状況を打破するため、実はキッシンジャー氏が間を調整した可能性もあると思います。不明です。
(8.6.6金星恩の“内なる戦い”)
ただし北朝鮮の内部は元々、アメリカのネオコン、CIA(国務省系)の指示に従う勢力が強く(6.3.2、8.21.2.2等)、金正恩は今までコントロールできていなかった。
これら国際金融資本や、中国内部の一部の勢力の息がかかった反金正恩勢力は、“宮廷クーデター”を演出して、より従順な金正男親子に首を挿げ替えたがっていた。
また場合によっては“マネイジド・ウォー”も併用することも容認する勢力もあったはずで、北朝鮮内部は混沌として、金正恩とその側近たちは主導権とれていなかった。
金正恩の戦いは実際には、上記(8.6.1.2)のアメリカ政府より提示された条件「4つのノー」(“パキスタン・モデル”)を受け入れ、和平&南北統一達成&自らの身の安全を得るため、新勢力側のアメリカ軍と協力して、これら北朝鮮内部の反対勢力を排除していく、いわば“内なる戦い”であった。
結果的には、今回がベストに近かった?
(ようやくここまでたどりついた~!)以上の状況を踏まえ、今回副島さんの6月爆撃説がなぜ外れたのか、考察してみる。
≪8.1このシナリオは誰が描いたのか≫
(8.1.1副島氏案の再確認)
まず副島案シナリオの超簡単なおさらいですが、「アメリカ軍が北朝鮮の核関連施設のすべてを攻撃して徹底破壊(アメリカの担当)、同時に中国軍が平壌目指し進軍し短期間で制圧、(中国の担当)一方金正恩家族が逃げるようにロシアに亡命(ロシアが協力)、代わり故金正男の長男の金漢率に首を挿げ替える(※➊)。」というものであった。
戦争の枠組みとしては、米/中/露の「新(第2次)ヤルタ体制」のもとで、3か国が一致団結、共同作業で北朝鮮の非核化を徹底的に行うという案だ。国際的にみても反対する勢力が出ないような状態(新ヤルタ体制)の下で、かなり大規模な、出来レースみたいな(副島氏の言葉を借りれば「管理された戦争(マネイジド・ウォー)という言い方になる」)戦争を行う案であった。
このうち、軍事戦略について、自分は全く疎いので、検討を省く(それでいいのか、という話も出ると思うが、軍事オタクの人たちがネット上でも様々検討しつくしているので、そちらを確認願います)。
(8.1.2当時一般的にどのような戦争案が検討されていたか(超簡単に))
でも全く触れない訳にもいかないので、非常に簡単に触れておけば、当時、以下のような案が検討されていたと思われる。
・金正恩に対しては、
特殊部隊投入による「斬首作戦」か、米/中/露が北朝鮮の内部に手を突っ込む「宮中クーデター」。
・軍事作戦では、
核実験場やミサイル工場など主要施設を限定空爆する威嚇目的の「鼻血作戦」から、副島氏の主張のように、米軍が核関連施設を徹底的にたたき、中国軍(韓国軍)or米韓合同軍が地上戦を行う案まで検討されていた。(8.5.3で、英米の軍事シンクタンクの戦争シミュレーションを紹介)
(8.1.3金正恩→金漢率の案の出元)
話を戻し、「金正恩家族がロシアに亡命、代わり故金正男の長男の金漢率に首を挿げ替える」という部分にのみ着目する。
これだけ断定的な脚本なので、元ネタがあるはずだと思い、BF氏の著作物から探したところ、この部分については、意外と簡単に見つかった。複数の著作でそのシナリオの創出過程を提示しているが、一番詳しくそのプロセスを書いていたのが、なんと当時コンビニでも売っていた、「世界の黒幕タブー対図鑑」(2017.07)という素人向けの?A4版の写真図鑑ものに書いてあった。
大きくは、北朝鮮の地下資源を狙う、国際金融資本(本ではズバリ実名で書いてありますが)が描いた図として書かれていた。(主に、注㊵による)
さらに同じBF氏の情報(2017.04.27、※❷)で、「金正恩家族が逃げるようにロシアに亡命、代わり故金正男の長男の金漢率に首を挿げ替える」という“宮中クーデター”的な提案が、CSIS側から出されており、米、中、露で検討中」という情報もあった。CSIS(※❸)も国際金融資本の影響が大きい組織のため、この情報も出元は同系列だと考えてほぼ間違いないと思われる。
(8.1.4基本計画&根回しはキッシンジャー氏?)
「(2016.12.02)習近平国家主席がキッシンジャー元米国務長官と会談」(人民網日本語版、画像もコピー)
http://j.people.com.cn/n3/2016/1203/c94475-9150379.html
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「93歳のキッシンジャー氏、再び米中間の橋渡し-北京で中国要人と会談」bloomberg文もコピー
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-12-02/OHJQ856TTDS301
『トランプ氏と会談した2週間後、キッシンジャー氏は北京に飛んだ。ヘンリー・キッシンジャー元米国務長官が緊張緩和に向け、再び米中間の橋渡し役を務めている。1972年のニクソン米大統領訪中で大きな役割を果たしたキッシンジャー氏は現在93歳だ。』
さらに、CSIS側から出されているとされる提案も、受け入れ先がロシアということで1枚かませている(新ヤルタ体制を維持)ところが巧みな点。CSISの重鎮であるキッシンジャー氏が、要求元?の国際金融資本と、様々な勢力間の妥協案(北朝鮮問題の最終的な落としどころ)として、豊富なネットワークを駆使しながら実行に移そうとしていたものと考えると道理に合う。
「トランプ大統領長男とロシアの陰にキッシンジャー氏」ニューズウィークより、文もコピー
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/07/post-7963_1.php
『2016年2月3日、ヘンリー・キッシンジャー元米国務長官は、ロシアのプーチン大統領の招聘を受けてロシアを訪問した。ロシアのメディア「スプートニク」が、ロシア大統領府ペスコフ報道官の発表として明らかにした。それによればプーチンは、「こうした機会を利用して、現在の国際政治問題や今後の情勢の展開に関して話し合うことは、非常に重要だ」と言ったとのこと。帰国後の5月18日、キッシンジャーはトランプに声をかけ、自宅に招いた。』
米中露の“新ヤルタ体制”のもとで、世界を運営していき、合わせて北朝鮮の完全なる非核化で、持論の核拡散を防ぐという、キッシンジャー氏の理念に則った提案で、その関与を疑いたくなるところだ(竹下雅敏氏がブログで述べていた説で、自分もそのように思います※❹)。
そして副島氏は早くから(世界でも一番早い方だった?)キッシンジャー氏導きのもとでの“第二次ヤルタ体制”提唱者で、この案を強く支持するのも道理にかなっていた。
これで理屈に合うなと思っていたら、「米軍の北朝鮮爆発は6月!」を改めて読みかえしてみたら、本の中にも「キッシンジャーがお膳立てした」と書いてありました。そもそも2項のダイジェストでもそのように書いてありました!ブーメランみたいに戻ってきた感じですが?(足元の確認不足?)これは間違いないでしょう。
(下記画像の出元はニューヨーク・タイムズ「ヴィクタリー・コーマル氏作成」のようです)
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もちろん、CSISの提案以外にも、この時期様々な提案があり、マスメディアの煽りもあり(8.5.3)上記と類似した「斬首作戦か、宮中クーデター的な亡命」+「限定空爆か地上軍伴う本格的な戦争か」まで行うかどうか、という説の方が、クーデターか戦争なしで和平よりも主流の考えで、けっして珍しい説ではなかった(※参考例❺)ことも追記しておく。
ただ水を差すようだが下記のような否定的な意見も出ていたようだ。
※➊「「金漢率が北朝鮮の指導者になる可能性は希薄」」東亜日報がニューヨークタイムズの記事を紹介したもの(画像もコピー、確かに頼りなげ?)
http://japanese.donga.com/Home/3/all/27/874817/1
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※❷「ネット TV ニュース.報道】国家非常事態対策委員会 2017/04/27」ブログ「あほうどりのひとりごと」より
http://www.xn--l8ji6b8dbd9a6a7e0hd.com/article/449432909.html
※❸「民間シンクタンク 『米戦略国際問題研究所(CSIS)』が対日謀略の指令塔だった! 」ブログ「杉並からの情報発信です」さんより
https://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/36ff9392cc63d3631b4ee93750c21d8d
※❹「CSIS(キッシンジャー)が金正恩をロシアに亡命させ、キム・ハンソル氏を擁立?」(国家非常事態対策委員会)竹下雅敏氏からの情報
https://shanti-phula.net/ja/social/blog/?p=127449
※❺「「金正恩を殺せ!」米軍が極秘裏に進める斬首作戦と限定空爆」エンタメより
https://jisin.jp/domestic/1621501/
それでは、少し前を振り帰りながら、順を追って経過をたどってみる。まず、この事件から。
≪8.2「6.9 張成沢の処刑(2013.12)」のおさらい≫
(8.2.1中国の対応)
(6.9項)北朝鮮の当時No2、張成沢の処刑で記したとおり、中国は北朝鮮の張成沢を取り込みクーデターを起こし、金正恩を外し、金正男にすげ替え属国化して、資源を獲得しようと試みたが画策が事前にばれてしまい失敗した。
ただし、この張成沢のクーデターを主体的に後押ししてきたのは、“瀋陽軍区”(江沢民派=国際金融資本(旧勢力に近い)であり、習近平からすれば、北朝鮮問題に対して、深く関与はできていなかった。(軍閥が強く、国内基盤は強くない。)ただ全体としてみれば、習近平の言うことを聞かない金正恩の首のすげ替えができれば良し、との考えだったと思われる。
(8.2.2アメリカの、新/旧勢力側の対応)
アメリカで元々北朝鮮に食い込んでいるネオコン派(国務省側の旧勢力)でなく、のちの新勢力(ペンタゴン)側が金正恩の助けに応じて、張成沢排除に協力した。北朝鮮が、中国の属国になるのを防ぎ、北朝鮮内におけるアメリカ軍(新勢力側)の影響力が増し、後の布石となった。一方本来北朝鮮に根着いていたネオコン派(旧勢力)は、むしろ張成沢側にたっていたといわれている。この時期すでに、アメリカネオコン派の勢力の衰えが隠せなくなっており、旧勢力側からみれば、北朝鮮の金正恩らにアメリカ新勢力の影響力の浸透を許してしまった。
(8.2.3北朝鮮の対応)
北朝鮮内の軍部と行政部の抗争。従来軍部が押さえていた資源を、中国寄りで張成沢率いる行政部に押さえられた。張成沢は中国と結託、資源をもとに中国流開放政策を推し進めるため、中国による属国化を嫌う金正恩の首を金正男に挿げ替えるクーデターを画策したが事前に発覚、金正恩と軍部は、中国(主力は瀋陽軍区)及びネオコン派に対抗できる勢力として、アメリカ軍(新勢力)の協力を得て抗争に勝利、張成沢&行政部(親中国派)を粛正した。ここで新勢力側とのパイプが生まれた。
(8.2.4北朝鮮の張成沢処刑を巡る米/中の連携図を整理)
北朝鮮(金正恩+軍部)とアメリカ軍+国防総省系CIAが組んだ。
その反対勢力は、北朝鮮(張成沢+行政部)と中国(主力は軍閥で江沢民派の瀋陽軍)+アメリカネオコン(国際金融資本)。
ただし、金正恩にとっては、日常的な経済取引ではむしろ中国(主に瀋陽軍)+アメリカネオコン(国際金融資本=麻薬ビジネスもあった)の方が圧倒的に多かったはずで、あまり深入りはできず、微妙なバランスであったと思われる。
(8.2.5北朝鮮問題でもっとも御し難いのは、“瀋陽軍”?)
「北朝鮮の核ミサイルは中国の技術か」ブログ嗚呼、悲しいではないか!より
https://jicchoku.muragon.com/entry/222.html
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韓国ソウル生まれの政治経済学者ローダニエル博士の最新著書『地政心理で語る半島と列島』刊行記念講演会で、質問に答えた。『(前略)特に、瀋陽軍区は(北部戦区として統合されたが)、元々朝鮮人のならず者が集まったのが、瀋陽軍である。前は北朝鮮を襲撃して略奪したりしていたそうであるが、今は武器、エネルギー、食料、生活必需品を、制裁どこ吹く風で、北朝鮮へ密輸している。さらに、中国人民解放軍が北朝鮮の核・ミサイル開発を支援しているという観測が、安全保障関係者の間で流れている。』
『トランプが、「北朝鮮核ミサイル問題は中国の問題だ」と言い放ったのは、CIA戦争屋が支援しているという人が多かったので、おやっと思っていた。それならば、習金平が「米国の問題だ」と切り返すはずであったが、それはない。どうやら、中国が犯人のようである。習金平ではないが。」「そもそも、人民解放軍は、軍中央の支配が届きにくい半ば独立した軍閥である。北朝鮮の核開発を阻止するためには、北を支援する中国人民解放軍を、習金平派の人民解放軍が掃討しなければならない。内戦である。』
ここで合わせて、6.12で副島さんの著書から転記したものを抜粋コピーする。『もう1つ大事なことは、習近平が核兵器の管理権を、7大軍区からすべて取り上げたことだ。核兵器の管理を中部戦区に集中した。⓵の瀋陽軍区(北部戦区)には朝鮮人と満州人がたくさんいる。だからなかなか党中央の言うことをきかなかった。北朝鮮と深くつながっている軍人たちがいて、長い間密輸もやっていた。これを習近平は叩きのめしたいのだ。』(注;㊽)
「遂に中国の瀋陽軍が動いた!!」「高山右近大夫長房」ブログより 画像もコピー
http://takayamaukondaiyunagafusa.net/
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ポイントを繰り返せば、中国軍の改革に乗じて、核兵器の管理を瀋陽軍区から取り上げたが、どうやらこの、「ならず者」たちは、北朝鮮をダミーにして核保有を考えたようだ。これがもし本当ならば、まことに、「ならず者」集団である?
ここまで見てきた中で、この「ならず者集団」の瀋陽軍と、北京政府の習近平との関係だが、
前記副島さんの著書のダイジェスト2(こ)の「中国軍はおそらく一週間以内に首都平壌を押さえる。5万人ぐらい死ぬことは覚悟の上だ。そして裏で北朝鮮と友好関係にあり、習近平の言うことをほとんどきかない瀋陽軍区の兵士たちを進軍させる。習近平にはこの機に人民解放軍の規律を正し、鍛えなおしたいという思惑もある。」などという余裕があったかどうかだが、副島さんが戦争を始めるタイミングとしていた、2018年4月or6月の時点では、習近平にはそんな“ゆとり”は全くなかったものと思われる。確かに小国のくせに、自分の言うことを聞かない金正恩王朝を叩きのめしたかったかもしれないが、管理された戦争(マネイジド・ウォー)を行うために前提となる、中国国内の管理(瀋陽軍の把握)が行き届かない状況では、中国国内の内乱を含むリスクがありすぎて、結局、習近平としては、本音では戦争に消極的であったと考える(8.29.3項)。ここをどう解釈するか、重要なポイントの一つです。
≪8.3金正恩排除を巡る争い≫
(8.3.1国際金融資本が米軍、中国、ロシアに金正恩の排除を打診)
政権発足早々、あるいはその前から、副島さんが提示していたような戦争のシナリオ(上記(2)参照)を、国際金融資本は落としどころとして考えていたと思われる(8.1.3、8.1.4)。キッシンジャー氏を根回し役に調整を試みたが、しかし、新勢力側の米軍、ロシアは国際金融資本の推すこの“甘いささやき”に、可能性の一つとは考えつつも乗らず。ただ中国は既述のように内情は複雑だが、当初は連携にもある程度、興味をしめしたものと思われる。
補足すれば元々中国は(実は旧ソ連もそうだったが)、“国際金融資本家”たちによって育てられた国で、特にトランプ政権内に多いゴールドマン・サックスは、江沢民主席時代の中国とズブズブの関係だった(この話を始めると長いので省略)。そして北朝鮮処理で欠かせない存在となる“瀋陽軍”が江沢民派(=国際金融資本とのつながりが強い)の牙城であるという複雑さは既述のとおり(8.2.5)。
「米中間の緊張緩和と主導権を握る米系巨大財閥」ブログ 永山卓矢の「マスコミが触れない国際金融経済情勢の真実」
http://17894176.blog.fc2.com/blog-entry-125.html
(8.3.2金正男の“暗殺”の真相(仮説)(2017.02))
(8.3.2.1中国/国際金融資本の対応その1)
当初中国の言うことを聞かない金正恩を排除、金正男と息子の金漢卒の新政権を作り資源を有利に確保しようと画策する。金正男の身柄は中国が確保していた。なおこの作戦は、キッシンジャー氏経由だったのか、国際金融資本側と直接の連携であったかは不明だが、国際金融資本が裏から手をまわしていたと思われる。(“次は中国が世界の覇者になる”“両者で資源を山分けしよう”などという甘い誘い?主導権は国際金融資本側?)
(8.3.2.2アメリカ軍(新勢力側)の対応)
中国主導(しかも背後に旧勢力の国際金融資本)による朝鮮正常化の動きを察知して反発する。北朝鮮内に巣食うアメリカのネオコン派勢力の排除と、豊富な資源への影響力を高めていきたい思惑で、金正男という「カード」の排除(=暗殺)を決意する。
(8.3.2.3中国の対応その2)
中国はアメリカ軍による金正男暗殺計画を察知して、金正男親子を影武者とすり替え(別に珍しいことではないみたいです)、本人たちは中国内に身柄を確保する。
「金正男氏の最期の写真に刺青がない件」RICHARD KOSHIMIZU OFFICIAL WEBSITE
画像も同記事よりコピー
https://richardkoshimizu.wordpress.com/2017/02/20/%E9%87%91%E6%AD%A3%E7%94%B7%E6%B0%8F%E3%81%AE%E6%9C%80%E6%9C%9F%E3%81%AE%E5%86%99%E7%9C%9F%E3%81%AB%E5%88%BA%E9%9D%92%E3%81%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E4%BB%B6/
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(8.3.2.4国際金融資本(+中国?)が金正男の替え玉を暗殺)
替え玉と知りつつ、金正男の偽者を暗殺するという、強行手段に出る。国際金融資本と中国の共同作業or国際金融資本単独?不明だが、国際金融資本の方が主導したとBF氏は推測。実兄を殺害した残忍な男だという理由で支配下にある大手マスメディアを使い一大ネガティブキャンペーンをはり、金正恩に対する国際的な非難を呼び込み、「金正恩斬首作戦」を行いやすいように環境つくりを行う。
並行して金正男の長男、「金漢卒」の写真を出し、後釜として国際金融資本主導が牛耳るマスメディアを通じてアピールする(ちなみにその写真の男も偽者説(=国際金融資本が用意した替え玉)がある※➊)という、いかにも国際金融資本らしい、手の込んだ策略を実施する。
※➊「北朝鮮の謎めいた「ファーストファミリー」」BBC(NEWSJAPAN)画像も同記事よりコピー
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https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-41119997
上記のBBCの記事でも、「今年3月には、正男氏の息子だと主張する金漢率(キム・ハンソル)という名の男性の、謎めいたビデオがオンライン上に表れた。」と、その信ぴょう性について微妙な表現をしている。
≪8.4改めてトランプ大統領とは?(国際金融資本家が北朝鮮問題で意図したこと)≫
(8.4.1トランプ政権誕生(2017.01.20))
軍人主導政権だが、しかし発足時点での新旧勢力の力関係から、国際金融資本から「反米軍派」もかなりのメンバーが送り込まれる。たとえば、
・レックス・ティラーソン国務長官(元エクソン・モービルCEO=ロックフェラー系)
・ウィルバー・ロス商務長官(元N・Mロスチャイルド&サンズ ロスチャイルド系)
・スティーブ・ムニューチン財務長官(元ゴールドマン・サックス=ロスチャイルド系)
・ゲイリー・コーン国家経済会議議長(元ゴールドマン・サックスNo2=ロスチャイルド系)
・スティーブ・バノン首席戦略官(元ゴールドマン・サックス=ロスチャイルド系)
・イレーン・チャオ運輸長官(ブッシュ系、中国江沢民ラインでもある)
・ディナ・パウエル国家安全保障担当の副補佐官(元ゴールドマン・サックス=ロスチャイルド系)
など、かなり押し込まれている。旧勢力内部をさらに別ければネオコン系(ブッシュ、ヒラリー系=第3次世界大戦まで持っていきたい戦争派)は少なく(すでに勢力が衰えた)、国際金融資本系(特にロスチャイルド系)が目立つ。発足当時は実質的に、軍人と国際金融資本の、かなり勢力が拮抗した政権だった。しかし現在はレックス・ティラーソン、ゲイリー・コーンなど大物はすでに退任しており、この間旧勢力から新勢力にパワーバランスが大きく移ったことを物語っている。
「朝鮮半島、戦争か平和か トランプ氏がティラーソン氏の後任に“超タカ派”起用」ZAKZAK 画像もコピー
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/180315/soc1803150003-p1.html?ownedref=not%20set_not%20set_newsPhoto
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(8.4.2あらためて、トランプ大統領とは?)
今までたくさんの“トランプ本”が出版されてきたが、重要なことを見落としていたようだ。最近のネット情報によれば、トランプはどうも今まで一般的に考えられているような、ポッと出の大統領候補でなく、歴代のほとんどすべてのアメリカ大統領と同じく、国際金融資本筋によって十分時間をかけて(一説には20~30年?)計画的に育てられてきた、駒のうちの一つだったということが分かってきた。
「第三次世界大戦:トランプ氏は、ロスチャイルドに償いをするUSA NEWS2017.0」
https://newshonyaku.amebaownd.com/posts/2234706
以下、状況証拠?を並べてみた。
・トランプは過去4度の破産の際、いずれも、ある国際金融資本につながる筋から救済されてきた。(BF氏)その国際金融資本からすれば、十分恩を売ってきた。
「Meet Wilbur Ross, who once bailed out Trump in Atlantic City and is now his pick for Commerce secretary」latimes.com (下記画像もその記事からコピー)
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http://www.latimes.com/politics/la-na-pol-wilbur-ross-commerce-20161208-story.html
「トランプを借金地獄から救った男、ウィルバー・ロス次期商務長官の人生」フォーブスの記事より抜粋。
重要な点は、ロスチャイルドは、トランプの持つ大衆的な人気を評価していた面がある。
https://forbesjapan.com/articles/detail/14531
『トランプは1990年4月、彼の3番目のカジノリゾート「トランプ・タージマハル」をニュージャージー州アトランティックシティにオープンした。ハイリスクなジャンク債で6億7,500万ドル(約770億円)を調達し、金利は14%だった。数ヶ月ほどで経営は行き詰まり、トランプは巨額の支払いに追われることになった。その時、破産アドバイザーチームの債権者代表を務めていたのがロスだった。ロスはカジノを強制破産させ、トランプを債務から救い出そうと動いた。』
そしてここが重要で、『ロスはその頃、トランプが乗ったリムジンめがけ、群衆が押し寄せる様子を目撃し、トランプの人気ぶりに驚いたという。』トランプは生来、人気者なのだ。
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上の画像は「アメリカで二つのクーデタ進行中!」つむじ風ブログより画像コピーです。大手マスコミは報道しなかったが、ヒラリー大統領候補は、本当は、全く人気がなかった。
https://blog.goo.ne.jp/tumuzikaze2/e/db1f248f2bb6408f99f54381e0170a9b
・トランプの母方にはユダヤ人の先祖がいるのでトランプはユダヤ人社会からユダヤ人と認定されている。ユダヤ系の国際金融資本は、それもあり救済に応じた。
・娘婿のクシュナーはジョージ・ソロスのビジネスパートナー。そして「ユダヤ狂信派」。娘はその影響でユダヤ教へ改宗した。娘のイヴァンカを通してトランプをコントロールできると考えた。
・BF氏によれば、イケメンのクシュナー(実はモサドという説もあるが??)でようやくOKとなったがその前から何人も他の花婿候補をあて続けてきたという(BF氏)。かなり前からの計画的だった。
・二人の出会いは2007年で結婚が2009年。少なくともトランプはそのころから大統領選挙を目指していた。
・ジェイコブ・ロスチャイルドの息子のナット・ロスチャイルドは、イバンカ・トランプ(トランプの娘)とデートまでしていた(これは余談です)。
・クシャナーを通してキッシンジャーを紹介、国際金融資本の手駒(D.ロックフェラー氏のカバン持ちと一般的には言われていた)と彼らが信頼してきたキッシンジャー氏に指導させて外交を行おうと考えた。(下はCNNニュース画像コピー 2016.05.18マンハッタンのキッシンジャー宅を訪問したトランプ)
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・いざという時、トランプの政治生命を奪うことができる、決定的なスキャンダルをすでに握っていた。
・トランプは『私はナショナリストであると同時に、グローバリストでもある』と公言している。愛国者だが苦労人の経営者なので国際金融資本の気持ちも十分理解している。
・間近に迫る株式会社アメリカの倒産交渉などの、借金の交渉となり、他国とのシビアな交渉事は、政治家よりも倒産処理の経験が豊富で百戦錬磨の経営者であるトランプが向いているかもしれない(8.30.1)。
・ヒラリーは夫ともども、あまりにワキが甘く、ヒラリーを応援していた戦争ネオコン派もここ数年勢力が大きく衰え、今やかつての勢いはなくなっていた(7.5参照)。仮にヒラリーが当選しても、米軍の反対にあい第3次世界大戦のような“ラージ・ウォー”を起せる状況ではなくなってきた。代わりに経済効率の高い“スモール・ウォー”を行う場合、ヒラリーよりトランプの方が、国民の同意が得られやすいだろう。
・根っからの?戦争好き(血が騒ぐ?)のヒラリーが大統領になると、ベトナム戦争みたいに泥沼化させる恐れがあり、それを嫌ったとの説もある。国際金融資本家たちは、戦争は兵器在庫一掃&株価上昇&下落でさっさと片を付け、戦争復興&北朝鮮の資源をいただきながらとっとと開発を進めたいのだ。
・そもそもヒラリーが当選したら、米軍は暗殺までほのめかすほど、徹底的に嫌っていた。(注;㊵)
・国際金融資本家たちは、同じくポピュリズム的な思想の持ち主だった、レーガン大統領の例を思い浮かべていたのではないか。レーガンは大統領に就任すると、当時のFRB議長だったボルガー氏に面会を求め、開口一番、「FRBはなぜ必要なのか?という質問をよく受けるんだが」と述べたそうだ。その質問にボルカー議長は慌て、そして暗殺未遂事件につながっていく。この“警告”のあと、その意味を十分理解したレーガンはその後ネオコン派に全面屈服し、ボルカーの次にFRB議長に就任したグリースパンは、自著の中で「政治家はFRBに触れるべきではない」といった内容のことを述べているそうだ。
アンドリュー・ジャクソンを尊敬し、大統領執務室にその肖像画を掲げるトランプも、過去のように言うことを聞かなければ、「警告」を発すれば屈服するだろうと考えていた。
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「レーガン大統領暗殺未遂事件」Wikipediaより画像コピー
・だいたい以上のような状況下で、トランプが大統領にえらばれた場合、“アメリカの経営者”としての視点で、北朝鮮処理の交渉事を、国際金融資本にとって有利になるビジネスとしてとらえられるだろう。アメリカ軍と国際金融資本との様々な力関係を考慮した落としどころを大統領権限で決断し、実際の中/露との交渉事の根回しは人脈と実績があり手下であるキッシンジャーにやらせて、政権内にはアドバイザー&お目付け役として国際金融資本家の配下の者を大量に送り込み監視していく。そして言うことをきかない金正恩を中国&ロシアの協力を得て亡命排除したうえで、副島さんが提示したような、“小さな戦争(スモール・ウォー)である、マネイジド・スモール・ウォー(managed small war)”を実行、兵器の在庫一掃セールを実施して軍産の顔をたてつつ手短に切り上げ、戦後復興&傀儡政権から資源奪取に移せるだろうと踏んだ。
またまた脱線しましたが、話を戻します。
≪8.5国際金融資本による第2次朝鮮戦争キャンペーン≫
(8.5.1マスメディアを使ったキャンペーン)
このころから並行して、第2次朝鮮戦争は必至であるという世論形成のための旧勢力側が仕掛けたキャンペーンが、傘下の大手マスメディアを中心に行われた。
後述のように、金正恩には「チビのロケットマン」役を演じさせて発射を続けさせ、「アメリカの老いぼれ」役のトランプと口先プロレスを演じさせ、戦争ムードを煽った。(ネットの情報では、ロケット発射はCIAとKCIAが発表しているだけで、実際に発射されていなかったものもあった、という説もあるが、そこまでイカサマではないと思うが、はたして・・・でも元々八百長だから・・・?)
(8.5.1副島氏による、アメリカ軍による北朝鮮空爆は2018.04 説の発表)
米軍によるシリアミサイル攻撃の直後で、それが決定打となった(大きく背中を押した)のでしょう、満を持して?2018.04空爆説を発表。以下、副島氏の学問道場、重たい掲示板2017.04.10よりコピー(冒頭部分のみ)
「重大な予言をする。安心せよ。北朝鮮の核兵器は日本には飛んで来ない。投稿者:副島隆彦 投稿日:2017-04-10 02:44:52」
『副島隆彦です。今日は、2017年4月10日(月)です。世界情勢が、急激に軍事的な緊張状態に入った。私は、この6日(木)に、以下に書く、自分の世界情勢への分析と予測(予言)を、自分の身近の人たちには伝えた。8日の大阪での講演でも少し話した。その後、仕事に追われて時間が取れなかった。ようやくこの重たい掲示板に書く。私、副島隆彦は、緊張しながらも、冷静にこれからのことを予言する。私の予言をよく聞いて(読んで)ください。まず私の予言の、骨格だけを荒削りに、どんどん書いてゆきます。(中略)』
『1.副島隆彦のこれからの厳粛な予言である。北朝鮮に対する米軍の攻撃(空爆)は、起きる。それは来年の4月である。丁度1年後だ。(以下略)』
(8.5.3マスメディアでは戦争は避けられない!が主流に)
日本国内ではヤラセのミサイル発射によるマスメディアの煽りと、元々嫌北朝鮮感情もあり、アメリカ軍による北朝鮮爆撃派が完全に主流となる(8.1参照)。たくさん事例があるが、ここでも一つの例として、高橋洋一氏は自著「朝鮮半島 終焉の舞台裏」(2018.01)の中で、“もはや戦争は避けられない!”と述べ、『国内のメディアはほとんど報道していないが、海外では米国国会議員やシンクタンクが金委員長の斬首作戦や北朝鮮への攻撃について盛んに議論している。』として、以下の2例を上げていた。
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「英国は、WW3に備える時間しかない 北朝鮮VS米国は現実となる可能性 – ショッキングレポート」(イギリスのシンクタンク 王立防衛安全保障研究所 マルコム・チャルマーズ氏報告書(ブログ 海外ニュース翻訳情報局より))画像もコピー
https://www.newshonyaku.com/uk/politics/20170929
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「アメリカの民間軍事シンクタンク、ストラトフォーの米国対北戦力分析30.04.2017」
https://www.trendswatcher.net/052017/geoplitics/%E7%B1%B3%E8%BB%8D%E4%BA%8B%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%AF-%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%81%AE%E7%B1%B3%E5%9B%BD%E5%AF%BE%E5%8C%97%E6%88%A6%E5%8A%9B%E5%88%86%E6%9E%90/ (グローバルリスクコミュニケーション TrendsWatcherより)下の画像も同記事より
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「米軍の「先制攻撃」を予言!? 金正恩氏が恐れる「影のCIA」報告書」yahooニュース
影のCIA=「ストラトフォー」のレポートについて
https://news.yahoo.co.jp/byline/kohyoungki/20160617-00058907/
日本だけでなく、韓国でも広がった。
「にわかに持ち上がった「米国が4月末に北朝鮮を攻撃」説、韓国ネットに不安広がる=「本当に戦争に?」「損害を被るのは朝鮮半島だけ」」recordchinaニュース
https://www.recordchina.co.jp/b174842-s0-c10-d0124.html
そしてこのキャンペーンは、実際の形勢は旧勢力側に不利な状況に移り、戦争の可能性が遠のいた中でも、(公式の)米朝会談が実現する直前まで続けた。
「五輪後に再び危機モードに 北朝鮮情勢で米専門家」世界日報記事より
http://www.worldtimes.co.jp/world/korea/84121.html
まだまだ諦めません!
「米朝首脳会談で戦争のリスクは高まった」ニューズウィーク記事 画像も記事からコピー
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/07/post-10585_1.php
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≪8.6北朝鮮、金正恩の真意≫
以下BF氏の著作より2つ引用『2015年夏以降、ペンタゴン、つまり軍産複合体の良識派(新勢力)が国際ハザールマフィア(旧勢力)と全面対決したことで世界情勢は一変した。(中略)実は北朝鮮の金正恩とペンタゴンは和解したといわれている。金正恩の目的は金王朝の体制維持。ペンタゴンが受け入れたことで国際ハザールマフィア、つまりアメリカのナチス勢力(=ブッシュ派、旧勢力)と手を切り、世界最強の軍事力を持つペンタゴンをヤクザ言葉でいう「ケツモチ」にしたようなのだ。』(2016.05注㊲)
『一連の流れを観察していると、アメリカと北朝鮮の開戦の秒読みが始まったかのような印象を抱かせるが、トランプは北朝鮮を威嚇するだけで攻撃する意思は持っていない。一方の北朝鮮にとっても、ナチス派(旧勢力)の支配が終わろうとしている今、豊富な地下資源を背景に朝鮮半島の統一を狙っており、このタイミングでアメリカと戦争することのメリットは皆無だ』(注;2017.09 ⑭)この辺りは、BF氏が一番冷静です。
ここであらためて、金正恩の真意のまとめをしてみると、
父、金成日の意思を引き継ぎ、「金王朝体制の継続」「中国の(完全)属国化を防ぐ」「平和を望む(資源開発を武器に国をユタカにする)」であったと思う。これに対して、世界の諸勢力の本音はどうだったか?
(8.6.1金王朝の体制維持を認めるか)
→アメリカ軍(新勢力)は条件付き(8.6.1.2)で認める。
→しかし国際金融資本(旧勢力)は言うことを聞かない金正恩を、自分たちの傀儡に首を挿げ替え、資源開発をやりやすくしたうえで、金王朝を認める(“独裁”の体裁の方が、好き勝手なことをやりやすい)。また金正恩に残る新勢力の影響力を殺ぎたい。
→習近平も内心は国際金融資本と同じ考え方。しかし国内統治力が弱い(瀋陽軍、江沢民派との内乱等)ため、(副島さんの言うように)戦争で瀋陽の人民軍が邪魔だから消耗させたい思いもある一方で、実際にはそんな余裕は全くなく、北朝鮮からの大量難民が押し寄せ、それに乗じた中国国内の混乱の方をより避けたい。その状況を踏まえれば、何より戦争はさけたい。
現実的にはアメリカが中国に提示した案(6.1.2)が達成されることを前提に、体制維持を認める。
※ただ金正恩は、前述(6.19)のように“新満州国”設立に動く勢力が担いでいる面もあるらしいので、そうなるとその背後に、国際金融資本もチラつくので、そこまで考えると複雑だが、ややこしすぎるのでここまでで思考を止める。
(8.6.1.2アメリカ(新勢力)は、核放棄なら金正恩体制認める)
佐藤優氏は副島氏との対談本「世界政治、裏側の真実」(2017.10で、『ところで(2017年)5月の日本経済新聞に、北朝鮮のミサイル開発に関する興味深い記事が出ました。おそらく日本経済新聞に、CIAのエージェントがいるから、アメリカ側がそこに流したのだと思います。』と前置きしたうえで、1年後の米朝会談の結果を“予言”するような重要なやりとりを行っていた。
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佐藤『ここでアメリカは、「4つのノー」を言っています。北が核兵器と弾道ミサイルを破棄するならば、アメリカは金正恩政権を認知して、力で倒さず、北進もせず南北の固定化を急がない、ということです。この記事には、ミサイルが中距離なのか、長距離なのかを書いていない。ここがミソです。われわれ情報屋からすると、これが何のストーリーかわかります。これはパキスタン・モデルです。すなわちパキスタンからインドまで届く中距離弾道ミサイルと同じぐらいの射程のミサイルならOKだということです。アメリカ本土まで届かないなら黙認する。でも、それをアメリカが北朝鮮に認めたら、日本全域をカバーする弾道ミサイルまでなら持っても構わないということになります。』(注;⑥)
「米国、大胆な判断!北朝鮮「核放棄なら体制認める」と中国に伝達」世界メディア・ニュースとモバイル・マネー(日経新聞の記事を元に論評)画像も同記事よりコピー
https://blog.goo.ne.jp/jiten4u/e/245cadd8cdf7cd2f95f223c171231498
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同記事よりコピー『日本経済新聞 電子版は2017年05月09日に、トランプ米政権が中国に対して、北朝鮮が核・ミサイル開発を放棄すれば金正恩(キム・ジョンウン)委員長を米国に招いて首脳会談に応じ、北朝鮮への武力侵攻などもしないとの方針を説明したことが分かった。』
「中国、米国の対北朝鮮4つの「しない」原則を評価」.recordchina
https://www.recordchina.co.jp/b177475-s0-c10-d0054.html
『2017年5月8日、中国外交部の耿爽(グン・シュアン)報道官は定例記者会見で、米国は北朝鮮の政権交代、政権崩壊、統一の加速化を目標とせず、38度線を越えて北上する口実を探すこともしないとするティラーソン米国務長官の発言について、「対話を通じた交渉による問題解決というシグナルは、積極的意義を持ち、関係国が真剣に対処するに値するものだ」と述べた。中国網が伝えた。』
中国は前向きに受け止めた。
(8.6.2北朝鮮主導での朝鮮半島の統一)
→結局、新/旧両勢力ともに、特に異存はない?わかりません?!(前述の”フグ計画“みたいなものもあり複雑。ここで検討していくとさらに話が長引くので省略!)
(8.6.3中国の属国化を防ぐ)
→アメリカ軍(新勢力)は覇権争いから中国の影響力を押さえることに協力的。しかし最終的には中国に任せたい。(アイソレーショニズム。また財政的にも。)
一方国際金融資本は内部対立がありスキのある中国を抱き込み、アメリカ軍の影響力を弱めたうえで、北朝鮮支配を行いたい。国際金融資本と関係が深い江沢民派の配下で習近平の目の上のタンコブの瀋陽軍をうまく利用したい。
また北朝鮮側からすれば、当面中国の国内対立状態を長引かせておきたい。
(8.6.4豊富な地下資源を背景に民主化と対外開放を進める)
→これも新/旧両勢力ともに、全く異存はないが、どこが主導権を握れるか(分け前が多いか)が問題。
「アメリカが狙ってる?!北朝鮮が世界有数の資源国として金持ちになっている」naverまとめより、「北朝鮮は世界にまれにみるレアメタル、鉱物(主にウラン・金)の資源大国」という同記事より画像もコピー
https://matome.naver.jp/odai/2136644716651667901?&page=1
ちなみに「(国連の)核兵器禁止条約に賛成したのが北朝鮮で、棄権したのが中国で、反対したのが日米韓」上記記事より。
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(8.6.5金正恩の真意;アメリカ軍(新勢力側)と組むのが正解)
地政学的に考えても、中国の影響下に入るのはやむを得ない。その中で中国色を薄めるため体制を維持しつつ、資源をバックに開放路線を進めていくためには、今の段階ではアメリカ軍&トランプとの交渉を優先に考え、その影響下で中国&ロシアと交渉していくのが望ましい。
あとは国際金融資本に命じられた戦争ムード煽りの「ロケットマン」役を演じ時間かせぎしつつその間に、アメリカの新勢力側が北朝鮮内部を支配するアメリカの旧勢力側を叩き、習近平は瀋陽軍&江沢民派を叩き勢力が弱まるのを待って、ケツモチを米ネオコン(国際金融資本)から、アメリカ軍に置き換え、自らの体制を維持させたい。
そして合わせて朝鮮戦争以来の米国の「敵国」扱いを返上させ、米議会が北朝鮮を国家承認しないまでも、トランプの大統領権限により、朝鮮戦争の終結宣言を引き出したい。
※和平案だが、アメリカ軍(新勢力)は金王朝の首のすげ替えを断固阻止する構えで、しかもソウルが近すぎる戦争の難儀な点も熟知しており(8.29.2,8.29.4)、トランプはムードを煽りたいだけで元々戦争に消極的で(8.29.1,8.29.6)、中国も大量の難民発生による社会不安等を恐れ(8.29.3,8.29.5)、かつての好戦派のネオコン系と違い本音では誰も戦争をやりたくなかった!? この膠着状況を打破するため、実はキッシンジャー氏が間を調整した可能性もあると思います。不明です。
(8.6.6金星恩の“内なる戦い”)
ただし北朝鮮の内部は元々、アメリカのネオコン、CIA(国務省系)の指示に従う勢力が強く(6.3.2、8.21.2.2等)、金正恩は今までコントロールできていなかった。
これら国際金融資本や、中国内部の一部の勢力の息がかかった反金正恩勢力は、“宮廷クーデター”を演出して、より従順な金正男親子に首を挿げ替えたがっていた。
また場合によっては“マネイジド・ウォー”も併用することも容認する勢力もあったはずで、北朝鮮内部は混沌として、金正恩とその側近たちは主導権とれていなかった。
金正恩の戦いは実際には、上記(8.6.1.2)のアメリカ政府より提示された条件「4つのノー」(“パキスタン・モデル”)を受け入れ、和平&南北統一達成&自らの身の安全を得るため、新勢力側のアメリカ軍と協力して、これら北朝鮮内部の反対勢力を排除していく、いわば“内なる戦い”であった。
結果的には、今回がベストに近かった?